ムーディーズ／07年過去最高発行額、商業不動産ローン証券

　ムーディーズ・インベスターズ・サービスは２月４日、日本のＣＭＢＳ（商業用不動産担保ローン証券）市場について、２００７年の新規発行額が急拡大し、年間発行額が過去最高を記録したと発表した。

　ムーディーズの新規格付け対象金額は、前年の約１・３兆円から約２兆円（公表案件ベース）となり、新規格付け件数は、前年の31件から39件に増加した。１件あたりの平均発行金額の大型化が進んだとしている。前年は３０００億円を上回る大型取引が平均発行額を引き上げた。

　ムーディーズ以外での発行は数百億円程度であることから、ほぼムーディーズの格付け分が日本のマーケット規模になる。

　08年の見通しは、第１四半期は引き続き活発な発行が見込まれるものの、これまでの急拡大の反動によって、その後の発行額が減少することを予想。ただ、取引にかかる金融機関の増加などからある程度の発行は継続され、急速な市場の縮小はないとしている。