健美家／2009年首都圏の投資用物件動向

　投資用物件の検索サイトを運営している健美家（＝けんびや、東京都港区、萩原知章社長）は１月18日、2009年に同サイトに登録された物件から首都圏の市場動向をまとめた。購入検討者の意欲を把握するのが目的。調査対象物件は、区分マンション、１棟アパート、１棟マンション、１棟ビル――の４種類。物件数や投資利回り、価格、築年数を年別、月別に調べた。



　それによると、区分マンション（登録物件数１万484件）の平均価格は、2008年に比べて17パーセント減って1055万円となった。利回りは前年の10.39パーセントから10.63パーセントに上昇した。これに対し、問い合わせの合った物件では、価格が同4.8ポイント増えて830万円で、利回りが前年の12.41パーセントから12.39パーセントとほぼ横ばいの水準で推移した。



　１棟アパート（同１万3910件）は、価格が前年比303万円低下し5564万円で、利回りが同9.66パーセントから10.29パーセントに上昇した。利回り水準は05年の問い合わせ物件の水準となった。問い合わせての合った物件では、価格が同141万円上昇して4236万円となり利回りが12.11パーセントから若干低下し12.08パーセントになった。



　１棟マンション（同9581件）の価格は、前年比244万円減少して１億7180万円となり、利回りが同8.65パーセントから9.24パーセントに上昇した。05年～06年に問い合わせのあった物件の利回り水準。問い合わせのあった物件では、価格は１億4244万円でほぼ横ばいで推移し、利回りは10.03パーセントから10.62パーセントに上昇した。



　１棟ビル（同3346件）の価格は、前年比100万円少なく２億4221万円だった。利回りは同0.8ポイント上昇して9.86パーセント。問い合わせのあった物件は、1.04ポイント利回りが上昇して12.26パーセント。４種類のうち前年比で最も利回りが上昇したのが１棟ビルだった。