東京建物／一時金不要の高齢者向け賃貸住宅が浅草に完成

　東京建物が進めていた高齢者向け賃貸住宅の初弾事業「グレイプス浅草」が竣工した。グレイプスシリーズは、介護が必要になってからではなく、健康なうちに将来の不安を軽減することを考えて高齢者の住まいを探す観点から提供するが、要介護状態になっても自立して生活できるよう介護事業大手のやさしい手（目黒区）がサポートする。



　初弾となった浅草の物件は、馬道通り沿いで浅草寺の横に開発した。東京都の終身建物賃貸借制度の認可を受け、入居一時金を取らない賃貸方式で運営する。同制度は、賃借人が死亡した時に契約が終了するもので、更新料が不要で入居時点から賃料も原則変わらない仕組み。管理業務を担当する東京建物不動産販売が今月15日に認可を取得した。



　規模は、地下１階地上地上14階建て延べ6212平方㍍。総戸数は都内最大99戸。間取りは１ＤＫ、１ＬＤＫ、２ＬＤＫで、専有面積が31～64平方㍍。概ね60戸強が２人入居タイプ。賃料水準は月額14万5000円～31万7000円。2500人超のシニアの意見を反映し、100カ所を超える工夫を施した。