健美家／2010年投資物件調査、区分マンション・１棟ビル利回り低下

　収益物件検索サイトを運営する健美家（＝けんびや、東京都港区、萩原知章社長）はこのほど、2010年の１年間で同社に登録された物件（流通物件）と問い合わせのあった物件（検討物件）の市場動向をまとめた。同社の月間ページビューは1242万で、掲載件数は約8000件に上る。



　それによると、流通物件の区分所有マンションの平均価格は、09年に比べて８万円増えて1063万円だった。一方、検討物件の価格は同26万円低下して804万円となった。投資利回りは流通物件が10.5％、検討物件が12.27％と共に前年より低かった。築年数は流通・検討の両物件タイプとも前年比で４カ月程度長く、それぞれ20年６カ月と20年11カ月。



　１棟アパートの平均価格は流通物件で5268万円（前年比296万円減）、検討物件で3670万円（同566万円減）となり共に05年以降で最も低い水準だった。投資利回りは流通物件が10.41％、検討物件が12.84％。検討物件は投資利回りが１月～12月にかけて上昇基調が鮮明となった。築年数は前年に比べて約２年長く、流通物件が18年８カ月で検討物件が20年６カ月だった。



　１棟マンションの平均価格は、流通物件で１億5692万円、検討物件で１億2859万円と05年以降で最も低い水準に落ち込んだ。投資利回りは流通物件が9.33％、検討物件が11.03％で共に４期連続で上昇した。



　１棟ビルは、流通物件が２億1849万円で検討物件が１億4577万円の平均価格で、両タイプとも前年より低下した。投資利回りは流通物件が9.36％、検討物件が11.44％とこちらも前年に比べて低下した。築年数は流通物件で11カ月長く22年７カ月、検討物件で２年２カ月長く23年となった。