東京カンテイ調べ／首都圏マンション、外苑前が“最も買い得”

　東京カンテイは26日、首都圏で過去10年間（2002～2011年）のマンションＰＢＲと賃料相場から駅別にマンション利回りを試算した結果、「外苑前」が最も買い得な駅だと発表した。09年以降、４年連続でトップになっている。前年と比較すると、売却での最大差益は9774万円から8729万円、運用した場合の利回りも11.2％から10％とやや縮小しており、最近の中古マンション市況の悪化や賃料水準の低下が反映された結果となった。2位の「表参道」と3位の「銀座一丁目」は、いずれも直近の3年間で5位以内にランクインし、安定した資産価値を維持していることもわかった。



　ランキング上位のうち、広尾を除いた29駅で資産倍率（ＰＢＲ）が1倍を超え、月額賃料がすべての駅で25万円以上と高水準だった。昨年22位だった「虎ノ門」が9位、同27位だった「みなとみらい」が12位へと躍進した。



　ＰＢＲが最も高いのは「外苑前」の1.46で、２位に「銀座一丁目」（1.40）、３位に「三越前」（1.35）と続いた。いずれも都心に位置して人口集積性が高い。「赤羽橋」（5位）や「みなとみらい」（7位）「お台場海浜公園」（10位）「勝どき」（11位）といったここ10年で開発が進展し、新駅ができるなどバリューアップしたエリアが上位に食い込んでいる。ただ、都心でも「赤坂見附」（0.70）は下位20駅のなかに沈んでいるが、市場調査部で主任研究員の井出武氏は、「赤坂見附は商業性の高い立地。ワンルームが多いスポットで、ファミリー向けではないところで新築価格が億ションであることが響いている」と話す。



　ＰＢＲが最も低いのは千葉都市モノレール2号線の作草部（0.54）で、ＪＲ高崎線の吹上（0.59）と京成本線の勝田台（0.64）が続いた。