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「家」の本質は変わらない/住協グループ 安永久人社長

「家」の本質は変わらない/住協グループ 安永久人社長

  • 2025.07.02
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 都市と住まいは、社会や技術の進歩、あるいは温暖化などによる気象条件の変化とともに、その姿を大きく変えつつあります。さらに人口減少や高齢化、共働き世帯の増加といった社会構造の変化が進む中、細分化された価値観やライフスタイルが次々と生まれ、住環境や街づくりも新たな局面を迎えています。
 特に今後の都市や住宅には、「防災性」「環境性能」「多様性への対応」といった視点がより強く求められるでしょう。たとえばエネルギー自給率の向上や、災害時にも安心して過ごせるインフラ設計、また、シングル世帯・共働き・多国籍家族など、暮らし方そのものの柔軟性を前提にした都市・住宅設計が欠かせなくなるはずです。
 とはいえ、どれだけ時代が移ろい、技術が進化しても、家という存在の本質は変わらないのではないでしょうか。家とは、家族の営みを支え、心を休め、人生の節目に寄り添う「暮らしの場所」であり、人が人らしく生きるための土台そのものだと私は考えます。
 私たち住協グループはこれまでに、1万7千組を超えるご家族の住まいづくりに携わってきました。その一つひとつに物語があり、そこに暮らす人の想いと向き合ってきたからこそ、今の私たちがあります。
 「営業」という現場を出発点とした私自身の経験からも、お客様の心の奥にある本当の願いを感じ取り、信頼関係を築きながら住まいを提案することが、何よりも尊く、価値ある仕事だと実感しています。これからの時代、AIやデジタル技術の導入により、住まいや都市のあり方はますます高度化していくでしょう。しかし、効率やスピードが重視される一方で、私たちが決して手放してはならないのは、「人が人に向き合う」という姿勢です。
 お客様が住まいに込める思いは、数値や画面の中だけでは読み解けません。顔を合わせ、声を聞き、想いを受け止める--その積み重ねが、地域の人々の暮らしを本当に支えると、私は信じています。
 そしてメディアの皆さまには、そうした“暮らしの背景”に光を当てていただきたい。表面的な情報ではなく、その奥にある生活者の決断、地域の歴史、家族の選択に目を向けていただくことで、この社会が、もっと「人のぬくもり」を感じられる方向へ進んでいくのではないでしょうか。私たち住協グループもまた、その一翼を担う者として、責任と誇りを胸に、これからの暮らしと街をつくっていきます。
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