「小川住宅」マンション建て替え事業／小平市で全５７５戸に／緑地４千ｍ２を確保／長谷工グループとＵＲリンケージ参画

　小川住宅マンション建替組合と、参加組合員として参画している長谷工コーポレーション、ＵＲリンケージ、長谷工不動産は１２月１６日、「小川住宅マンション建替事業」（東京都小平市小川東町２丁目）の本体工事を進めていることを発表した。
　小川住宅は７１年に竣工した５階建て・８棟・２３０戸の分譲団地で、西武多摩湖線八坂駅徒歩５分で、複合商業施設に近接する。
　「一団地の住宅施設」という都市計画で整備・建設された団地で、容積率などで大きな制約があるなど建て替えを行う場合には課題があった。しかし、２１年８月小平市民等提案型まちづくり条例に基づき「小川東町二丁目地区　地区まちづくり計画」が市長認定され、２３年３月同条例の第一号物件として、地区計画が都市計画決定された。
　これによって、２３０戸から５７５戸（そのうち非分譲１２０戸）への建て替えが実現する。延べ床面積は、建て替え前は１万４５６５ｍ２だったが、建て替え後は１棟・延べ床面積４万４２０９ｍ２になる。間取りは１Ｋ～４ＬＤＫで、ルーフバルコニー付きや庭付きなど多彩なプランで構成する。竣工は２７年１０月ごろの予定。
　敷地面積は２万４６２４ｍ２という規模で、緑地面積は４０００ｍ２超を確保。敷地北側の前面道路沿いには地域に開かれた防災機能を備えた公園プロムナード（緑道幅員６メートル）を整備する。
　防災面ではかまどスツールの設置や飲料水生成装置をマンションに常備する。
　環境認証はＺＥＨ―ＭオリエンテッドとＣＡＳＢＥＥ基準を満たす。
　同事業は、２０年からＵＲリンケージと長谷工コーポレーションの事業協力を得て、都市計画の課題や合意形成活動に取り組み、２３年５月に団地一括建て替え決議、同年１１月に建替組合設立認可、２４年１１月に権利変換計画許可を経て、２５年１月に解体工事に着手。１０月末に本体工事に着工した。