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ライフサイクルカーボン削減に向けた試行開始/新築官庁施設で設計段階から算定/国交省

ライフサイクルカーボン削減に向けた試行開始/新築官庁施設で設計段階から算定/国交省

  • 2025.06.03
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 国土交通省は「建築物のライフサイクルカーボン削減に関する関係省庁連絡会議」で「建築物のライフサイクルカーボンの削減に向けた取組の推進に係る基本構想」を決定した。
 建築物のライフサイクルカーボンとは、建設から使用、解体、廃棄に至るまでの全過程で排出されるCO2の総量をいう。また、CO2などの環境負荷を算定・評価する手法を、建築物LCA(ライフサイクルアセスメント)という。
 建築物のライフサイクル全体のCO2排出量は、国内総排出量の約4割を占めるとされている。日本ではこれまで省エネ基準の義務化などによって、使用時のCO2
排出の削減を進めてきた。
 今後は、建材や設備の製造、建設、改修、解体などの段階で排出削減にも取り組む必要があるとして、官庁営繕部はライフサイクルカーボンの算定試行と削減に向けた検討を開始。
 2025年度から設計に着手する一部の新築官庁施設で、設計段階からライフサイクルカーボンの算定試行を官庁営繕部が行う。算定には、建築物のホールライフカーボンを評価する「J―CAT(Japan Carbon Assessment Tool for Building Lifecycle)」を活用する。
 あわせて「25年度官庁施設におけるライフサイクルカーボン削減に関する調査検討業務」として、複数の官庁施設を対象に算定を実施。施設の規模や構造の違いによる傾向分析を行い、ライフサイクルカーボンに影響を与える要素を明らかにすることで、削減に向けた課題整理を進めていく。
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