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野村不、JR東/「ブルーフロント芝浦」タワーS/9月に開業、「陸側と海側つなぐ街」

野村不、JR東/「ブルーフロント芝浦」タワーS/9月に開業、「陸側と海側つなぐ街」

  • 2025.06.16
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 野村不動産(東京都新宿区、松尾大作社長)と東日本旅客鉄道(同渋谷区、喜勢陽一社長)は、東京・港区芝浦一丁目で開発中の国家戦略特区の特定事業である大規模複合施設「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」のツインタワーのうち、南側の1棟目「タワーS」を9月1日に全体開業する。同ビルに進出するラグジュアリーホテル「フェアモント東京」のボールルームで6月12日、野村不動産ホールディングス・新井聡社長、野村不動産・松尾社長、東日本旅客鉄道・中川晴美常務取締役が出席して発表した。

テナント内定率は9割弱
 同プロジェクトは「TOKYO&NATURE」を施設コンセプトに、都市の利便性と自然の豊かさが融合する芝浦らしい自然のつながりを意識した空間づくりを行い、多様なニーズに応え、地域に開かれた施設を目指す。7月1日にフェアモント東京が開業、8月のオフィステナントの入居に続き、9月1日に低層階の商業店舗が開業することで、タワーSの施設全体が開業する。
 ブルーフロント芝浦は区域面積4・7万m2で、43階建てのタワーSと30年度竣工予定の45階建て「タワーN」で構成し、延べ床面積は約55万m2。今年3月、最寄りのJR山手線・京浜東北線浜松町駅南口拡幅と自由通路、それとつながる歩行者専用道路「グリーンウォーク」が開業した。また芝浦運河に面し、日の出ふ頭にも近い立地特性を生かし、「水辺のライフスタイルを創出」しながら、東京の都市力向上と街の活性化を目指す。
 野村不動産HDの新井社長は「タワーSは2月に竣工し、テナントの誘致も順調。プロジェクトは現在、ちょうど5合目というところ。東京の陸側と海側、内陸とベイエリアをつなぐ街として、この街を豊かにすることで東京の発展につなげたい」と意気込んだ。
 東日本旅客鉄道の中川常務は「当社は現在、浜松町から大井町までの“広域品川圏”の開発に力を入れている。その起点、浜松町ではウォーターズ竹芝、浜松町西口再開発計画、ブルーフロント芝浦の開発を進めている。野村不動産グループと力を合わせ、街の発展に貢献したい」と話した。
 また野村不動産の松尾社長はプロジェクトの詳細や周辺エリアとの街づくり連携などについて説明した。建物は1~3階が商業施設、オフィスは7~33階、35~43階がフェアモント東京という構成。オフィスは1フロア1559坪という大空間。28階には共用施設「ブルースカイラウンジ」(1500坪)を設けた。ゆったりとしたラウンジからワークスペース、会議室、瞑想室・サウナ・岩盤浴・仮眠室などをそろえたウェルネスエリアも設けた。
 野村不動産グループ8社は現在の新宿から本社を移転して11~15階の5フロアに約3000人が入居する。「グループ間の連携を強化し、価値創造の手法を進化させる」(松尾社長)ことが目的だ。47年本社を構えた現在の新宿野村ビルでは20フロアを使い、周辺ビルにも分散していて「閉塞感」があったという。「ここは将来の海とまちの結節点で、羽田、品川にも近い」こともメリットとして挙げた。
 なおオフィステナントの内定状況は「9割弱で、IT系や医療系企業など。野村不動産グループの使用割合はオフィス床の3割」という。
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