南海トラフ巨大地震/国交省、対策計画を改定/「命を守る」「命をつなぐ」強化/新たな被害想定受け/最大34メートル津波、直接死29万人超
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2026.01.26
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国土交通省は1月16日、「国土交通省南海トラフ巨大地震対策計画」の改定を決定した。同日行われた「第13回国土交通省防災・減災対策本部」で了承されたもので、2025年7月に中央防災会議が変更した「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」の方針を踏まえて改定した。25年3月に公表された新たな被害想定を受けたもの。
新たな被害想定では最大で約29・8万人の直接死、最大約5・2万人の災害関連死が見込まれ、津波は高知県黒潮町で最大34メートル、静岡市や串本町では最短2分で1メートル以上の津波が到達するとされた。震度7の発生市町村数も従来の想定を上回り、被害の広域化が明らかになった。
具体的には、神奈川県から鹿児島県までの主に太平洋側の広い範囲で震度6弱以上が発生した場合、震度6弱以上の市町村数は601から600に、静岡県から宮崎県までの主に沿岸域の一部で震度7が発生した際の震度7の市町村数は143から149に変更された。また福島県から沖縄県の太平洋側の広い範囲で高さ3メートル以上の津波が到達し、津波による浸水が発生するという。
今回の改定では、巨大地震による甚大な被害を想定し「命を守る」対策と「命をつなぐ」対策の二本柱を明確化した点が最大の特徴だ。まず「命を守る」対策とは、津波や建物倒壊などによる直接死を減らすための施策で、海岸堤防の耐震化、住宅・建築物の耐震改修、ライフライン・インフラの強靱化、津波避難情報の周知などが含まれる。
一方「命をつなぐ」対策は、直接死を免れた被災者が災害関連死に至ることを防ぐための取り組みで、ライフラインの早期復旧体制強化、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の拡充、避難者の生活環境整備などが位置付けられた。
巨大災害に対応するための組織力強化にも踏み込む。災害対策用機械を活用した関係機関との訓練、統合災害情報システム(DiMAPS)による被害情報の半自動集約、自衛隊との連携強化、TEC-FORCEアドバイザー制度による学識者との協働など、多様な主体との連携を体系的に拡充する。併せて衛星インターネット装置の全国分散配備など、情報通信基盤の強化も進めていく。
避難者支援では、物資の広域輸送体制の整備、都市公園の避難場所活用、飲料水・生活用水の確保、被災者向け住宅供給体制の強化など、生活環境の改善に重点を置く。
「フェーズフリー」や「ジェンダー主流化」の視点を取り入れ、災害時の快適トイレの普及、井戸の平時利用による地域防災力向上など、日常と災害をつなぐ施策も盛り込んだ。複合災害への対応も重要な柱となる。
南海トラフ巨大地震は広域かつ多分野にわたる被害が想定されるため、先発災害の被災エリア全体のリスク把握、リモートセンシング技術を活用した安全度評価、施設・地形変状への応急対応強化など、複数災害を前提としたオペレーション体制を構築する。ドローンによる被害把握や自治体への技術支援も拡充する方針だ。
新たな被害想定では最大で約29・8万人の直接死、最大約5・2万人の災害関連死が見込まれ、津波は高知県黒潮町で最大34メートル、静岡市や串本町では最短2分で1メートル以上の津波が到達するとされた。震度7の発生市町村数も従来の想定を上回り、被害の広域化が明らかになった。
具体的には、神奈川県から鹿児島県までの主に太平洋側の広い範囲で震度6弱以上が発生した場合、震度6弱以上の市町村数は601から600に、静岡県から宮崎県までの主に沿岸域の一部で震度7が発生した際の震度7の市町村数は143から149に変更された。また福島県から沖縄県の太平洋側の広い範囲で高さ3メートル以上の津波が到達し、津波による浸水が発生するという。
今回の改定では、巨大地震による甚大な被害を想定し「命を守る」対策と「命をつなぐ」対策の二本柱を明確化した点が最大の特徴だ。まず「命を守る」対策とは、津波や建物倒壊などによる直接死を減らすための施策で、海岸堤防の耐震化、住宅・建築物の耐震改修、ライフライン・インフラの強靱化、津波避難情報の周知などが含まれる。
一方「命をつなぐ」対策は、直接死を免れた被災者が災害関連死に至ることを防ぐための取り組みで、ライフラインの早期復旧体制強化、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の拡充、避難者の生活環境整備などが位置付けられた。
巨大災害に対応するための組織力強化にも踏み込む。災害対策用機械を活用した関係機関との訓練、統合災害情報システム(DiMAPS)による被害情報の半自動集約、自衛隊との連携強化、TEC-FORCEアドバイザー制度による学識者との協働など、多様な主体との連携を体系的に拡充する。併せて衛星インターネット装置の全国分散配備など、情報通信基盤の強化も進めていく。
避難者支援では、物資の広域輸送体制の整備、都市公園の避難場所活用、飲料水・生活用水の確保、被災者向け住宅供給体制の強化など、生活環境の改善に重点を置く。
「フェーズフリー」や「ジェンダー主流化」の視点を取り入れ、災害時の快適トイレの普及、井戸の平時利用による地域防災力向上など、日常と災害をつなぐ施策も盛り込んだ。複合災害への対応も重要な柱となる。
南海トラフ巨大地震は広域かつ多分野にわたる被害が想定されるため、先発災害の被災エリア全体のリスク把握、リモートセンシング技術を活用した安全度評価、施設・地形変状への応急対応強化など、複数災害を前提としたオペレーション体制を構築する。ドローンによる被害把握や自治体への技術支援も拡充する方針だ。

