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ムーディーズ/2011年CMBS大型ローン返済は3月・4月に集中

  • 2011.01.12
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 ムーディーズ・ジャパンは1月12日、2011年に返済期限を迎える日本のCMBSの大型ローン返済期限が3月と4月に集中しているとの集計結果を発表した。同社が格付するうち、返済期限を迎えるローンは約6700億円。残高ベースで上位10本のローンの合計金額は4326億円で約65%を占める。3月と4月に期限が到来するのは5本で計約2600億円に上る。こうした大型ローンの返済状況が今年のパフォーマンス全体の趨勢に影響を与える見通しを示した。



 上位10本のローンのうち6本は、東京都心部の大型オフィスビルを裏付けとするシングルアセット。スポンサーの属性をみると、大手の不動産会社や事業会社、外資系ファンドなど様々。一部にはテナントの退去に伴い低稼働の物件が含まれるものの、総じて流動性の高い不動産が多く含まれているとしている。残り4本については、流通大手がテナントの東京近郊や地方都市の商業施設を裏付けとするローンのほか、東京と地方都市のホテルや居住用物件など。



 10年12月末時点の同社のCMBS裏付けローン219本の残高は約2兆4331億円。うち同月末現在で残存しているデフォルトローンは4165億円で、裏付けローン全体に占めるデフォルトローンの割合は金額ベースで17.1%(前年末比9.3ポイント増)。

 

 10年1月から12月の間に3374億円のデフォルトローンが発生した一方で、1873億円分が回収され、差引のデフォルトローン増加額は1501億円となり、デフォルト発生金額は、同社の当初予想4000億~5000億円を下回る結果となった。
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