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マスターコンベンション開く/Jリート市場の課題指摘/ニッセイ基礎研・佐久間氏が講演/証券化協

マスターコンベンション開く/Jリート市場の課題指摘/ニッセイ基礎研・佐久間氏が講演/証券化協

  • 2025.09.29
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 不動産証券化協会(菰田正信会長)は9月17日、帝国ホテル東京で「ARESマスターコンベンション」を開いた。菰田会長があいさつした後、2024年度マスター養成講座の成績優秀者表彰を行った。
 基調講演ではニッセイ基礎研究所佐久間誠主任研究員が登壇し「転換期のJ―REIT市場を読み解く―発展の軌跡と成長への課題―」と題して講演した。
 佐久間氏は21年9月から今年8月のパフォーマンスを示し、東証不動産株がプラス78%、TOPIXがプラス74%の上昇を記録した一方、Jリートはプラス6%にとどまったと説明。不動産株の堅調さを踏まえ、Jリート固有の停滞が目立つ。
 賃上げ動向については、春闘賃上げ率が23年の3・6%から24年に5・1%、今年は5・3%へと拡大するとともに、労働需給や企業収益、物価がそろって堅調に推移し、賃上げ環境は引き続き良好であると述べた。物価要因は「モノからヒトへ」と転換し、建築コストは今後、労務費の上昇が主因になるとの見通しを示した。
 オフィス市場については、東京は床面積削減が進まず底堅さを維持していると分析。事業拡大や人手不足の影響に加え、経済回復が追い風となり、28年までは新規供給が限られることで需給はタイトに推移する。
 Jリート市場の歴史を3つのフェーズに分類し、24年の低迷は投信からの資金流出や海外投資家の売り越しに加え、新NISA制度開始やMSCIからの除外が背景にあると説明した。
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