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実務セミナー開く/「AIで変わる仕事」テーマに/全宅連

実務セミナー開く/「AIで変わる仕事」テーマに/全宅連

  • 2025.11.25
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針山昌幸氏

 全国宅地建物取引業協会連合会(坂本久会長)は、不動産実務セミナー「AIで変わる仕事と未来―DX基礎から実践へ―」を各都道府県宅建協会会員を対象とするウェブセミナーを開いた。
 セミナーは3部構成で、1部ではHousmart(東京都港区)の創業者で代表取締役の針山昌幸氏が「生成AIの活用法―不動産で考察する生成AI実例」をテーマに基調講演を行った。針山氏は生成AIは不動産業界では業務を効率化し、日常作業をサポートする強力なツールになると強調。簡単便利にすぐ使い始められ「相棒のような存在」と位置づけ、頭の回転が速く24時間稼働し、会社の悪口を言わない「心強いアシスタント」として活用できると説明した。
 これまでの進化経緯と現在の代表的な生成AIの種類を紹介し、実践的な利用開始手順についても解説。活用方法としては、メール返信文作成やミスのチェック、メールマガジンのアイデア出しと文書の効率的作成、著作権面などの心配のないSNS用画像作成など事例を挙げるとともに高い有用性の一方、押さえておくべき注意点とリスクがあることも解説した。
 具体的には個人情報の扱いとハルシネーションに関すること。個人情報の入力は避けること、事実でない情報を生成する可能性があることを理解し、プロによる最終確認が必要であることを強調。
 2部ではネットデータ(岡山県岡山市、松岡明代表取締役)取締役の山本淳志氏が「不動産DXの活用事例―導入事例/不動産に役立つDX―」をテーマに、不動産会社がDXを実施する場合のポイントに関する講演を行った。DXはデジタルによって利益構造を変えることを意味し、小規模・地方の不動産業者こそ仲介手数料が低いため、DXやアウトソーシングを進め、生産性向上を図るべきとした。ツール導入に際しては、誰がどう使うかで成果は異なるとし、自社業務に合うものを、一つずつ確実に導入していくことの重要さを強調した。
 DXツール導入による成功・失敗の両パターンを示しながら、シンプルかつ単機能なものを推奨。業界としてのシステム要件では、現場レベルで想定されたソフトウェアが必要であることなどを挙げた。簡単な操作で作成可能なノーコード系サービスの活用も考えられるとしている。その上でDXの進め方や具体的手順を解説、顧客対応の自動化と効率化や仕入れ業務のDX化、契約業務のオンライン化クラウド管理とAI活用の重要性についても説明した。
 3部では、両氏に加えインフルエンサーの渡丸優生氏をパネラーとして迎え、木村圭志氏をモデレーターに「実務でのDX(AI)とは?」をテーマとするパネルディスカッションが実施した。
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