明海大学不動産学部/不動産の話題[100]/学生と教員の見方 地域の再生と多様性の共存(4)/西川口の多文化チャイナタウン/「生活型」で共生の糸口なるか
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2026.01.19
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【学生の見方&考え方】
(3年 鳥居皇希)
埼玉県川口市西川口は、近年「多文化チャイナタウン」として注目を集めている。かつては性風俗街として知られ、日本人からは敬遠される地域だった。しかし、安価な家賃や都心への利便性により、中国人を中心とした外国人居住者が増加し、街の姿は大きく変化している。実際に駅周辺を歩くと、中国語で書かれた看板や店舗が数多く見られ、異国的な雰囲気が広がっている。一方で、離れた場所には風俗店が依然として残っており、西川口の風俗街の名残がうかがえる。
西川口がチャイナタウン化した背景には、複数の要因がある。2010年に開催された「川口B級グルメ大会」で中華料理が注目を集めたこと、さらに2015年以降のメディア報道によって人気が高まったことも起因している。中華料理店は2010年の数軒から2019年には70軒を超える規模に拡大し、地域の経済活性化に貢献している。現在では日本人観光客も訪れるようになり、街は「食」を中心にした国際的な交流の場として成長している。
また、西川口の特徴は中国人だけでなく、ベトナム人やネパール人など多国籍の住民が暮らしている点にある。これは横浜や神戸のような観光型の伝統的中華街とは異なり、生活を重視した「多文化チャイナタウン」として発展していることを示している。しかし、現在文化的摩擦と今後の共生のあり方が問われている。
西川口の街並みは、多文化が交差する独特の姿を見せている。この地域は、日本における多文化共生の実験的なフィールドとして、都市研究の上でも非常に興味深い事例だと感じた。
【教員による展開】
(山本卓教授)
学生の記事は、西川口の地域変容を「多文化チャイナタウン」という視点から丁寧に描いており、都市空間のダイナミズムと社会的多様性を感じることができる。かつての風俗街という歴史的背景から、外国人居住者の増加による街の再構成、そして「食」を中心とした国際的交流の場への転換まで、具体的な事例とデータを交えて論じられている点は説得力がある。
新たな視点を付け加えるならば、西川口の事例は、都市の周縁部における空間の再定義と、移民コミュニティの形成がいかに地域のアイデンティティを変えていくかを示す好例である。特に、生活型チャイナタウンとしての特徴は、観光型中華街とは異なる都市機能を持ち、今後の多文化共生政策や地域ガバナンスのあり方を考える上で重要な示唆を含んでいる。
文化的摩擦や共生の課題に触れている点も、社会的視座を持った成熟した考察であり、今後は住民の声や行政の対応など、制度的側面にも目を向けることで、さらに深い分析が可能となるだろう。
【学生のアピールポイント】
温泉が大好きでよく浸かりに行きます。温泉に浸かりながら景色や温泉街を眺めるのも私の好きなことです。
(3年 鳥居皇希)
埼玉県川口市西川口は、近年「多文化チャイナタウン」として注目を集めている。かつては性風俗街として知られ、日本人からは敬遠される地域だった。しかし、安価な家賃や都心への利便性により、中国人を中心とした外国人居住者が増加し、街の姿は大きく変化している。実際に駅周辺を歩くと、中国語で書かれた看板や店舗が数多く見られ、異国的な雰囲気が広がっている。一方で、離れた場所には風俗店が依然として残っており、西川口の風俗街の名残がうかがえる。
西川口がチャイナタウン化した背景には、複数の要因がある。2010年に開催された「川口B級グルメ大会」で中華料理が注目を集めたこと、さらに2015年以降のメディア報道によって人気が高まったことも起因している。中華料理店は2010年の数軒から2019年には70軒を超える規模に拡大し、地域の経済活性化に貢献している。現在では日本人観光客も訪れるようになり、街は「食」を中心にした国際的な交流の場として成長している。
また、西川口の特徴は中国人だけでなく、ベトナム人やネパール人など多国籍の住民が暮らしている点にある。これは横浜や神戸のような観光型の伝統的中華街とは異なり、生活を重視した「多文化チャイナタウン」として発展していることを示している。しかし、現在文化的摩擦と今後の共生のあり方が問われている。
西川口の街並みは、多文化が交差する独特の姿を見せている。この地域は、日本における多文化共生の実験的なフィールドとして、都市研究の上でも非常に興味深い事例だと感じた。
【教員による展開】
(山本卓教授)
学生の記事は、西川口の地域変容を「多文化チャイナタウン」という視点から丁寧に描いており、都市空間のダイナミズムと社会的多様性を感じることができる。かつての風俗街という歴史的背景から、外国人居住者の増加による街の再構成、そして「食」を中心とした国際的交流の場への転換まで、具体的な事例とデータを交えて論じられている点は説得力がある。
新たな視点を付け加えるならば、西川口の事例は、都市の周縁部における空間の再定義と、移民コミュニティの形成がいかに地域のアイデンティティを変えていくかを示す好例である。特に、生活型チャイナタウンとしての特徴は、観光型中華街とは異なる都市機能を持ち、今後の多文化共生政策や地域ガバナンスのあり方を考える上で重要な示唆を含んでいる。
文化的摩擦や共生の課題に触れている点も、社会的視座を持った成熟した考察であり、今後は住民の声や行政の対応など、制度的側面にも目を向けることで、さらに深い分析が可能となるだろう。
【学生のアピールポイント】
温泉が大好きでよく浸かりに行きます。温泉に浸かりながら景色や温泉街を眺めるのも私の好きなことです。

