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25年度住宅大手5社決算/全社増収国内堅調、米国不振/中東情勢、影響を注視

25年度住宅大手5社決算/全社増収国内堅調、米国不振/中東情勢、影響を注視

  • 2026.05.25
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 大手ハウスメーカー5社の25年度決算(25年12月期~26年3月期)が出そろった。5社ともに増収、4社が増益。国内住宅事業の業績は堅調だが、米国の戸建て住宅事業は、金利の高止まりや経済の先行き不透明感などから全体的に厳しい状況が続いている。しかし、一部では、地域差はあるものの「成長している」など声も聞かれた。中東情勢によるナフサ不足(設備類の仕入れなど)の影響は現状あまり見られない様子だが、状況が続けばどうなるか分からず注視していく姿勢が見られた。

■大和ハウス/増収増益で最高更新/中計1年前倒し達成
 大和ハウス工業(26年3月期)の業績は、売上高5兆5768億円(前期比2・6%増)、営業利益は6148億円(同12・6%増)と増収増益だった。売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてで過去最高を更新。第7次中期経営計画の最終年度として計画していた27年3月期の売上高と営業利益目標を1年前倒しで達成した。
 米国子会社の大型土地売却によって、一部不動産売却を戦略的に翌期へ繰り延べるも、賃貸住宅、商業施設・ホテル事業が順調に拡大。給与水準の改定などで管理販売費は前年比大きく増加したが、資材価格や労務費の上昇に対応した取り組みによって売上総利益率は着実に改善した。
 セグメント別では、戸建住宅事業は売上高1兆3422億円(前期比17・3%増)、営業利益は1556億円(同123・0%増)。自由設計と規格住宅のメリットを組み合わせた「スマートメイドハウジング」の拡販と各種販売キャンペーンなどで、注文住宅と分譲住宅とも販売戸数が増加した。ストック事業のリブネス事業も当初計画を大きく上回る実績で、26年目標は4000億円から5500億円に修正した。海外は米国での累計受注・引き渡し戸数は前年比で増加した。
 物流施設については「物流施設は、大きなチャンス。商社は物流には来ない。完全撤退した会社もあるが、テナントの意欲はすごく強い」(芳井敬一会長)とした。
 27年3月期は中東情勢の影響を考慮し、もともとの計画より売上高は3000億円減、営業利益は1000億円減の5兆8000億円、4000億円とした。
 「中東情勢に伴う原油供給量の減少を背景に一部の資材は、納期が固まらないものも出てきている。6月まではしっかり入ってきているので、今後7月以降にもしっかり注視していく」(芳井会長)。こうしたことを考慮し、中期経営計画第8次公表は延期した。
 27年3月期の業績予想は、足元の中東情勢が9月頃までに一定の落ち着きを迎えることを前提に建設資材、設備などの値上げによる原価高騰や工事遅延のリスクを織り込んだ計画とした。

■積水ハウス/増収増益で過去最高を更新
 積水ハウス(26年1月期)の業績は、売上高が4兆1979億円(前期比3・4%増)、営業利益は3414億円(3・0%増)と増収増益で、売上高・利益とも過去最高を更新した。第6次中計3カ年の業績も策定時の計画を上回った。
 請負型ビジネス内の戸建て住宅事業は、売上高が4789億円(前期比0・0%)と横ばいだったが、営業利益は480億円(同4・3%)と増益だった。顧客一人ひとりの“感性”を住まいに映し出すデザイン提案システム「life knit design」の活用やグループ連携による提案力の向上、政府の「子育てグリーン住宅支援事業」などの後押しもあり受注は堅調に推移した。
 また、賃貸・事業用建物事業は、増収増益。独自に選定した長期間入居需要が見込まれる都市部を中心とした事業展開を推進。その中で特に駅近で利便性の高い地域で、オリジナル構法を用いた3・4階建て賃貸住宅の拡販や、「シャーメゾンZEH」の普及に注力した。
 これらエリアマーケティングに基づくプライスリーダー戦略と、高い入居率・賃料水準を背景に受注は堅調に推移した。「シャーメゾンZEH」の入居者売電方式(入居者の光熱費削減)は好評で、高い入居率につながっている。その結果、賃貸住宅受注に占めるZEH住戸割合は77%となった。
 ストック型ビジネス、開発型ビジネス内の事業もそれぞれ増収増益だったが、国際ビジネスは売上高は前期比0・6%増に対して、利益は約半減した。米国経済先行き不透明感に伴う顧客の様子見姿勢の継続を受けたインセンティブ増加に加え、棚卸資産評価損の計上などが利益を押し下げた。

■住林/増収減益だが、国内住宅事業堅調
 住友林業(25年12月期決算)の業績は、売上高が2兆2675億円(前年比10・4%増)、営業利益は1687億円(同13・3%減)と増収減益だった。
 今期は、中計(3年間)初年度としてスタート。国内では賃貸用マンションの開発を行う不動産会社を買収し、賃貸住宅事業の拡大に取り組んだ。米国では、戸建て住宅事業の安定成長に向けて事業基盤を拡充するべく、現地子会社2社を統合し経営体制の効率化を進めるなど、グループのより一層の成長に向けた事業の推進に注力した。
 セグメント別では、住宅事業が5853億円(前期比7・9%増)、経常利益は412億円(同17・3%増)と増収、2ケタ増益だった。
 建築・不動産事業の売上高は1兆4111億円(同13・8%増)、経常利益は1197億円(同18・8%減)だった。米国戸建て住宅事業で販売戸数が減少。不動産開発事業は米国の不動産市況の停滞を背景に、今期予定していた集合住宅と商業複合施設の売却を一部延期したことから業績は伸び悩んだ。一方、豪州の戸建て住宅事業は堅調に推移した。
 26年12月決算の第1四半期決算発表で、大谷信之取締役常務執行役員は「中東情勢の緊迫化は、原油価格や物流コストに影響を及ぼしている。当社グループでも資材コスト上昇などの影響を想定している。これが続けば下期以降に影響が顕在化する可能性が高い」。続けて、「第1四半期への直接的な影響は限定的だった」と話した。

■旭化成H/5年連続増収増益
 旭化成ホームズ(26年3月期)は、増収増益で売上高1兆343億円(前期比4・1%増)、営業利益は945億円(同3・4%増)だった。ともに5年連続で過去最高を更新、売上高は1兆円に乗せた。
 建築請負事業の売上高は、4416億円(同5・3%増)、営業利益は479億円(同7・4%増)だった。大型化・高付加価値化の更なる推進に加え、受注棟数回復と集客構造の改革に向けて、各エリアで不動産部門、リフォーム部門との連携強化を図り、受注金額は前年比プラスで推移、受注高は4305億円(同1・0%増)。受注戸数は戸建てがマイナスだが集合が増加し合計1万987戸(同2・6%増)。引き渡し戸数は1万598戸(同5・7%減)だった。
 海外事業は売上高2893億円(同1・3%減)、営業利益74億円(同39・5%減)だった。豪州事業は堅調だが、北米事業の需要減少が影響した。
 27年3月期(26年度)は売上高が1兆1260億円(同8・9%増)、営業利益は950億円(同0・5%増)と予想した。建築請負事業では、引き渡し戸数は戸建てが減少するが、集合が増加して全体では1万815戸(26年3月期比2・0%増)を見込む。これは中東情勢による影響は見込んでいない。
 ナフサ不足の影響は「今のところは工夫しながら供給できている。5月は引き渡しに問題ない。来月もほぼ影響はない」。しかし、この状態が続けばどうなるか分からないとして「注視していく」とした。

■積水化学工業住宅カンパニー/大幅増益、都市部で需要堅調
 積水化学工業住宅カンパニー(26年3月期決算)の売上高は5362億円(前期比2・3%増)、営業利益は371億円(同17・9%増)と増収、2ケタ増益だった。
 住宅事業は集合住宅と高価格帯戸建ての拡大による棟単価上昇が大きく貢献。住宅ローン金利上昇や、物価上昇などの影響で地方部での受注回復が鈍く、受注棟数は前期を下回ったが都市部での需要が堅調に推移し、受注金額は前期を上回った。
 リフォーム事業は営業力強化と定期診断の充実によって受注金額が拡大し、売上高は前期を上回った。
 レジデンシャル事業は賃貸管理戸数の増加と買取再販の伸長、新規連結効果もあり、売上高は前期を上回った。
 27年3月期は売上高5820億円、営業利益400億円の増収増益を見込む。住宅事業は商品ラインアップ強化で売り上げ棟数の増加、リフォーム事業は商材メニュー強化と外販受注の拡大で増収増益を計画している。
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