積水化学、豪州デベ会社を買収/住宅カンパニーでは最大規模/海外比率50%へ
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2026.09.14
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積水化学工業(東京都港区、清水郁輔社長)は9月10日、豪州クイーンズランド州で宅地開発や住宅建設事業を手掛ける「Ausbuild(オースビルド)グループ」の株式51%を取得し、連結子会社化すると発表した。取得価額は約3億3500万豪ドル(約372億円)で、株式譲渡の実行(クロージング)は2027年1月を予定。同社住宅カンパニーとしては過去最大規模、グループ全体でも19年の(現)セキスイ エアロスペース買収(540億円)に次ぐ過去2番目の大型M&Aとなる。国内の人口減少と新築住宅需要の縮小を見据え、将来的に国内と海外の売上比率を「5対5」まで引き上げる成長戦略の軸と位置付ける。
■「デベロッパー×ビルダー一体型」の強み
全額出資の子会社である SEKISUIHEIM AUSTRALIA AC PTY LTD.を通じて、豪州クイーンズランド州の宅地開発・住宅建設会社であるAusbuild グループの Ausbuild Group Pty Ltd.とAusbuild Partners Pty Ltd.(Ausbuild社)の持分51%を取得。
Ausbuild社はブリスベーンを拠点に、年間約700棟の住宅を販売し、累計99の分譲地開発と1万棟以上の供給実績を持つ同州トップ5のホームビルダー。現地の多くの建設会社とは異なり、原野・素地の仕入れから開発・造成(デベロッパー機能)、建築、住宅ローンの斡旋、引き渡し(ビルダー機能)までを一貫して行う事業基盤を持つ。ブリスベーン周辺に2500~3000区画規模の開発用地を既に保有し、買収後も長期にわたり安定した事業展開と収益創出が可能という。
豪州の建設現場では、人件費の高騰や職人不足、それに伴う工期遅延が深刻な課題となっていて、積水化学はこの課題に対し、自社が得意とするユニット住宅(モジュラー工法)技術を持ち込む。
大規模工場を建設するリスクを避け、最初は大型分譲地の近隣に小規模なモジュラー工場を3年以内に建設・稼働するとともに、需要に応じた柔軟な供給体制を整える。
具体的には、モジュラー工法と親和性が高くブリスベーンで空室率1%未満と需要がひっ迫している「タウンハウス事業(賃貸住宅・集合住宅)」などへ段階的に参入する。
現地では土地・建物価格が1億円規模に高騰し、若年層や中間層の住宅取得が困難になっている。区画のコンパクト化や工場生産による省施工・工期短縮を進め、実質的なコストカットを図ることで、手の届く価格帯の住宅も供給する。
■「防災・レジリエンス/技術」の付加価値化
大規模な洪水被害が頻発するクイーンズランド州は、2023年にケアンズ周辺で2000ミリの累積雨量を記録。100年に一度といわれるほどの大洪水が起こった。日本の防災技術を投入することで、商品価値も高めていく。
積水化学グループの雨水貯留管や雨水貯留システム「クロスウェーブ」などの防災インフラ技術を、分譲地の造成段階から導入する。住宅建築のほか「土地開発ノウハウ×工業化住宅技術×防災インフラ」をパッケージ化して供給することで、現地競合他社との差別化を図る。
■国内事業の最適化と/競合動向への対応
海外事業を強力に推進する一方で、国内市場については「量から質への転換」と「意思決定の迅速化」を推し進める。需要の強い首都圏エリアへ経営資源を集中投下し、工事能力(施工力)を確保して競合優位性を高める。
地方部に自社工場を保持する積水化学工業は、地方での新築事業は撤退せずに受注は継続して行う。リフォームや不動産流通は事業を強化し、地域密着型の高収益モデルへ転換を図る。
セキスイハイムを増資/首都圏の統括会社に再編
積水化学工業は、9月10日の取締役会で同社の100%子会社であるセキスイハイム(東京都港区、吉田匡秀社長)に対する増資を決議した。これに伴い、同社を首都圏エリアの住宅事業での統括会社とするグループ経営体制への再編を行う。増資払込日と組織再編実施日は10月1日を予定している。
今回の組織再編は、中期経営計画「Accelerate2028」(26~28年度)による新築住宅事業の成長加速に向けたエリアマネジメント強化の一環として実施するもの。首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県の1都7県)は全国の約36%(24年)の人口を占める国内最大の住宅市場であり、底堅い住宅需要が見込まれる一方で競争環境は激化している。市場環境の変化や多様化する顧客ニーズに迅速・的確に応えるため、各社に分散していた経営資源を集約し、事業基盤の強化と経営効率化を進める。
組織再編に伴い、セキスイハイムを首都圏エリアの統括会社として位置づけ、同社傘下に首都圏グループ各社を集約する。
同再編を通じた主な狙いは次のとおり。
(1)「エリア一体経営によるガバナンスの強化」=これまで各社が個別に担っていた事業戦略立案や進ちょく管理機能を統括会社に一元化し、エリア全体を俯瞰した機動的な経営資源の配分を実施する。
(2)「『セキスイハイム』ブランドによる営業体制の強化」=統一ブランドによる人材採用競争力の強化、グループ内での戦略的人員配置・ノウハウの相互活用を推進する。
(3)「間接機能の集約による経営効率化と成長投資」=重複していた間接機能を統括会社に集約してコスト構造の効率化を図り、生み出した経営資源をサービス品質向上や新事業への投資へ転換する。
(4)「将来を見据えた施工体制強化に向けた検討」=住宅建設技能者数が減少する中、協力施工会社との連携拡充や内製化など、持続可能な施工体制の構築に向けた検討を進める。
■「デベロッパー×ビルダー一体型」の強み
全額出資の子会社である SEKISUIHEIM AUSTRALIA AC PTY LTD.を通じて、豪州クイーンズランド州の宅地開発・住宅建設会社であるAusbuild グループの Ausbuild Group Pty Ltd.とAusbuild Partners Pty Ltd.(Ausbuild社)の持分51%を取得。
Ausbuild社はブリスベーンを拠点に、年間約700棟の住宅を販売し、累計99の分譲地開発と1万棟以上の供給実績を持つ同州トップ5のホームビルダー。現地の多くの建設会社とは異なり、原野・素地の仕入れから開発・造成(デベロッパー機能)、建築、住宅ローンの斡旋、引き渡し(ビルダー機能)までを一貫して行う事業基盤を持つ。ブリスベーン周辺に2500~3000区画規模の開発用地を既に保有し、買収後も長期にわたり安定した事業展開と収益創出が可能という。
豪州の建設現場では、人件費の高騰や職人不足、それに伴う工期遅延が深刻な課題となっていて、積水化学はこの課題に対し、自社が得意とするユニット住宅(モジュラー工法)技術を持ち込む。
大規模工場を建設するリスクを避け、最初は大型分譲地の近隣に小規模なモジュラー工場を3年以内に建設・稼働するとともに、需要に応じた柔軟な供給体制を整える。
具体的には、モジュラー工法と親和性が高くブリスベーンで空室率1%未満と需要がひっ迫している「タウンハウス事業(賃貸住宅・集合住宅)」などへ段階的に参入する。
現地では土地・建物価格が1億円規模に高騰し、若年層や中間層の住宅取得が困難になっている。区画のコンパクト化や工場生産による省施工・工期短縮を進め、実質的なコストカットを図ることで、手の届く価格帯の住宅も供給する。
■「防災・レジリエンス/技術」の付加価値化
大規模な洪水被害が頻発するクイーンズランド州は、2023年にケアンズ周辺で2000ミリの累積雨量を記録。100年に一度といわれるほどの大洪水が起こった。日本の防災技術を投入することで、商品価値も高めていく。
積水化学グループの雨水貯留管や雨水貯留システム「クロスウェーブ」などの防災インフラ技術を、分譲地の造成段階から導入する。住宅建築のほか「土地開発ノウハウ×工業化住宅技術×防災インフラ」をパッケージ化して供給することで、現地競合他社との差別化を図る。
■国内事業の最適化と/競合動向への対応
海外事業を強力に推進する一方で、国内市場については「量から質への転換」と「意思決定の迅速化」を推し進める。需要の強い首都圏エリアへ経営資源を集中投下し、工事能力(施工力)を確保して競合優位性を高める。
地方部に自社工場を保持する積水化学工業は、地方での新築事業は撤退せずに受注は継続して行う。リフォームや不動産流通は事業を強化し、地域密着型の高収益モデルへ転換を図る。
セキスイハイムを増資/首都圏の統括会社に再編
積水化学工業は、9月10日の取締役会で同社の100%子会社であるセキスイハイム(東京都港区、吉田匡秀社長)に対する増資を決議した。これに伴い、同社を首都圏エリアの住宅事業での統括会社とするグループ経営体制への再編を行う。増資払込日と組織再編実施日は10月1日を予定している。
今回の組織再編は、中期経営計画「Accelerate2028」(26~28年度)による新築住宅事業の成長加速に向けたエリアマネジメント強化の一環として実施するもの。首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県の1都7県)は全国の約36%(24年)の人口を占める国内最大の住宅市場であり、底堅い住宅需要が見込まれる一方で競争環境は激化している。市場環境の変化や多様化する顧客ニーズに迅速・的確に応えるため、各社に分散していた経営資源を集約し、事業基盤の強化と経営効率化を進める。
組織再編に伴い、セキスイハイムを首都圏エリアの統括会社として位置づけ、同社傘下に首都圏グループ各社を集約する。
同再編を通じた主な狙いは次のとおり。
(1)「エリア一体経営によるガバナンスの強化」=これまで各社が個別に担っていた事業戦略立案や進ちょく管理機能を統括会社に一元化し、エリア全体を俯瞰した機動的な経営資源の配分を実施する。
(2)「『セキスイハイム』ブランドによる営業体制の強化」=統一ブランドによる人材採用競争力の強化、グループ内での戦略的人員配置・ノウハウの相互活用を推進する。
(3)「間接機能の集約による経営効率化と成長投資」=重複していた間接機能を統括会社に集約してコスト構造の効率化を図り、生み出した経営資源をサービス品質向上や新事業への投資へ転換する。
(4)「将来を見据えた施工体制強化に向けた検討」=住宅建設技能者数が減少する中、協力施工会社との連携拡充や内製化など、持続可能な施工体制の構築に向けた検討を進める。

