お電話でもお問い合わせを受け付けています 受付時間 平日 10:00~17:30

TEL03-6721-1338

〝雪〟450㌧、9月まで保存/排雪の冷房利用で検証/太陽工業が協力

〝雪〟450㌧、9月まで保存/排雪の冷房利用で検証/太陽工業が協力

  • 2025.09.01
  • お気に入り

雪山を「屋外雪貯蔵用多層膜シート」で被う作業風景

ドローン撮影で雪山保存状況確認

 太陽工業(東京都世田谷区、能村祐己社長)は、2025年に新潟県南魚沼市が進める排雪活用の冷房実証実験に協力している。市役所では4月25日に雪山を被覆し、5月12日から屋外保存した雪を活用する雪冷熱設備の運転を開始した。
 南魚沼市役所では、4月25日に450㌧の雪山にシートを被せ、これを9月まで保存することで市役所内の温度を低減させる実証実験を行っている。シートは、同社がSnowBiz(新潟県長岡市、伊藤親臣代表取締役)からの技術指導などを受けて新開発した「屋外雪貯蔵用多層膜シート」で、高い断熱効果と防水性を有する。太陽工業の断熱膜材による知見と経験、膜加工技術を生かしたもので、アルミ箔シートなど複数膜材を組み合わせ、加工方法も独自に生み出した。シートに覆われた屋外雪は6月25日のドローン調査で55%の残存が確認されている。
 太陽工業では、地球温暖化の影響で夏の気温上昇が激化、猛暑の日数も増えている現況を受け、排雪を用いた雪冷熱設備の活用や物資保存、雪を生かしたイベントや施設利用など、今後雪山の保存需要が高まるとともに、同事例をもとに実用新案を出願するほか、他地域での活用も呼びかけていくとした。
TOP