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宿泊業の倒産・廃業が加速/老朽化対策で「選別」時代へ/帝国データ

宿泊業の倒産・廃業が加速/老朽化対策で「選別」時代へ/帝国データ

  • 2026.03.02
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 帝国データバンク「2026年1月報」によると、宿泊業界で経営体力の格差による「二極化」が加速している。25年の宿泊業倒産は前年比14・1%増の89件と2年連続で増加。休廃業・解散の178件を合わせると、年間267施設が市場から退出した計算だ。訪日客による高単価需要が拡大する一方、その恩恵を享受できない施設が淘汰されていく。
 顕著なのは地域格差だ。倒産・廃業の75・3%が三大都市圏以外の「地方」に集中した。インバウンド需要が限定的で、客単価や稼働率が回復しきらなかった地方の小規模旅館が苦境に立たされている。
 倒産要因として深刻なのが「設備の老朽化」だ。直近5年間で老朽化や修繕難が関与したケースは14・6%と、震災後やコロナ前を上回るペースで増加。具体的には、創業100年の老舗が修繕費を調達できず破産するなど、装置産業ゆえの投資負担が経営に影響を与えている。
 人件費・光熱費の高騰に加え、インバウンド客が求める高いサービス水準への対応には、DX化や数年単位のリノベーションが不可欠だ。投資余力の乏しい中小施設にとって、これらは存続の分水嶺となる。26年は、老朽化対策やデジタル対応の成否による「宿泊施設の選別」がより一層進行すると予測している。
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