26年地価公示/5年連続で上昇率拡大/全国全用途2・8%に/大都市圏、観光地がけん引
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2026.03.23
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国土交通省は3月17日、不動産取引の目安となる「2026年地価公示」(1月1日時点、調査実施地点=全国2万5565地点)を発表した。全国の地価は、地域や用途によって差があるものの、3大都市圏では上昇幅が拡大し、地方圏でも上昇が継続するなど、全体として上昇基調が続いた。その結果、全国の全用途平均・住宅地・商業地の地価はいずれも5年連続で上昇し、全用途平均・商業地は上昇幅が拡大したが、住宅地は前年と同じ上昇幅となった。全用途平均は2・8%の上昇となり、バブル崩壊後、最大の上げ幅だった前年(2・7%上昇)を上回って更新した。低金利の中で価格が上昇しても住宅需要の堅調さが続いたことに加え、富裕層や外国人向けの別荘・コンドミニアムなどの投資需要も増加。さらにインバウンドの増加による店舗・ホテル需要の増加、働き方改革・人材確保のためのオフィス需要も増大した。大都市圏や観光地がけん引する形で地価上昇全般を後押しした。
(2面に関連記事、公示地価一覧は15~8面=東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野)
東京圏住宅地5・7%、商業地9・3%
住宅地、商業地、工業地の全用途平均変動率(すべてプラス)は全国平均が2・8%と前年を0・1ポイント上回って5年連続の上昇。上昇率は1991年(11・3%)以降で最も高い水準となった。
3大都市圏では東京圏5・7%、大阪圏3・8%、名古屋圏2・3%、地方圏では地方四市4・5%、その他0・8%と全エリアで上昇。上昇幅は前年と比べ名古屋圏、地方四市で縮小したが、東京圏、大阪圏で拡大、地方圏その他は横ばいだった。
住宅地の変動率(同)は全国平均で2・1%(前年と同値)と3年連続の2%台となった。3大都市圏では東京圏4・5%、大阪圏2・5%、名古屋圏1・9%、地方圏では地方四市3・5%、その他0・6%。上昇幅は東京圏、大阪圏で拡大したが、名古屋圏、地方四市は縮小、地方圏その他は横ばいだった。
商業地の変動率(同)は全国平均で4・3%と前年(3・9%)を上回り、各用途の中でも最も高い上昇率を示した。年間4000万人を超える訪日外国人観光客などの動向を最も反映した格好で、3大都市圏では東京圏9・3%、大阪圏7・3%、名古屋圏3・3%、地方圏では地方四市6・4%、地方圏その他1・1%だった。上昇幅は東京圏、大阪圏、地方圏その他で拡大したが、名古屋圏、地方四市では縮小した。
各用途とも変動幅に強弱はあるが、住宅需要の堅調さや、インバウンド需要が全国に波及していることを示した。国内外の富裕層や投資家層の動きが活発な東京圏を中心とした大都市圏や、地方都市を含めた観光地での不動産需要の高まりが地価を押し上げていることを映し出している。
住宅地/マイナスは12県に減少
都道府県別の地価変動率を見ると、住宅地では富山県が前年の横ばいからプラス(上昇)に転じ、群馬県、福井県、鳥取県が同マイナス(下落)から横ばいに転じた。
その結果、変動率がプラスの都道府県は前年の30から31に増え、同マイナスは15から12に減少した(横ばい4)。商業地では、青森県が前年のマイナスからプラスに、栃木県、群馬県、山梨県が同横ばいからプラスに転じた。変動率がプラスの都道府県は前年の34から38に増加した一方で、マイナスは10県から9県に減少した(横ばいゼロ)。
全国的に地価上昇が広がる中でも住宅地では12県、商業地でも9県で長期下落傾向が続いている。人やカネ、情報などを引き寄せる大都市と過疎と人口減少に悩む地方との格差の広がりが、地価からも浮き彫りとなった。
住宅地で上昇率が5%を超えたのは東京都(6・5%)と沖縄県(6・4%)だけだったが、都道府県庁所在地では東京23区(9・0%)福岡市(7・0%)大阪市(6・5%)千葉市(5・8%)那覇市(5・3%)の5都市。逆に下落したのは和歌山県(マイナス0・6%)、新潟県と徳島県(同0・5%)などだった。
一方、商業地の上昇率トップは東京都(12・2%)が断トツの2ケタ台で、前年(10・4%)より加速した。東京23区は前年の11・8%から13・8%と上昇幅が拡大した。逆に下落したのは島根県(マイナス0・9%)、鳥取県(同0・6%)などで、下げ止まらない状況が続いている。
銀座・山野楽器本店/1m2、6710万円/全国の最高価格地点
全国の最高価格地点は、20年連続で東京都中央区銀座4丁目の中央通り沿いの調査地点「山野楽器銀座本店」。1m2あたり6710万円で、前年比10・9%上昇した。コロナ禍後、23年から上昇に転じ、24年(3・5%上昇)、25年(8・6%上昇)と上昇幅を拡大し、坪あたり2億2000万円台に乗せた。
住宅地の最高価格地点は東京・港区の「赤坂1-14-11」で、こちらは9年連続。米国大使館やホテルオークラ東京などに近接する高台の都心型住宅地で、外国人向け高級賃貸マンションが立地する地点。1m2あたり711万円で、前年比20・5%の上昇。こちらも上昇幅は前年(10・3%)より大幅に拡大した。真ん前では旧ホテルオークラ別館跡地の再開発が進行中。
また東京圏の最大上昇変動率地点は、商業地が渋谷区の「桜丘町14-6」(1m2445万円)で29・0%、住宅地は港区の「港南3-7-23」(同226万円)で22・2%だった。
前半より後半が拡大
基準地価との共通地点、半年間の上昇率
地価公示と都道府県地価調査(毎年7月1日時点、基準地価)との共通地点(1587地点=住宅地1085地点、商業地502地点)で半年ごとの地価変動率(すべてプラス)を見ると、全体的に前半より後半の方が上昇幅は大きくなる傾向が見られた。
全国住宅地は前半、後半とも1・6%で年間3・2%だったが、3大都市圏は前半2・0%、後半2・1%で年間4・2%となった。東京圏は前半2・4%、後半2・6%で年間5・1%、大阪圏は前半1・5%、後半1・6%で年間3・2%、名古屋圏は前半0・9%、後半1・0%で年間1・9%と、いずれも後半の方が上昇幅は拡大した。
地方圏は前半1・0%、後半0・9%で年間1・9%だった。地方四市が前半1・7%、後半1・6%で年間3・4%、その他が前半0・9%、後半0・8%で年間1・7%と、後半の方が0・1ポイント縮小した。
商業地の変動率は全国が前半2・9%、後半3・0%で年間6・1%、3大都市圏は前半3・9%、後半4・3%で年間8・4%と後半の方が上昇幅は大きかった。東京圏は前半4・5%、後半5・0%で年間9・8%だった。
(2面に関連記事、公示地価一覧は15~8面=東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野)
東京圏住宅地5・7%、商業地9・3%
住宅地、商業地、工業地の全用途平均変動率(すべてプラス)は全国平均が2・8%と前年を0・1ポイント上回って5年連続の上昇。上昇率は1991年(11・3%)以降で最も高い水準となった。
3大都市圏では東京圏5・7%、大阪圏3・8%、名古屋圏2・3%、地方圏では地方四市4・5%、その他0・8%と全エリアで上昇。上昇幅は前年と比べ名古屋圏、地方四市で縮小したが、東京圏、大阪圏で拡大、地方圏その他は横ばいだった。
住宅地の変動率(同)は全国平均で2・1%(前年と同値)と3年連続の2%台となった。3大都市圏では東京圏4・5%、大阪圏2・5%、名古屋圏1・9%、地方圏では地方四市3・5%、その他0・6%。上昇幅は東京圏、大阪圏で拡大したが、名古屋圏、地方四市は縮小、地方圏その他は横ばいだった。
商業地の変動率(同)は全国平均で4・3%と前年(3・9%)を上回り、各用途の中でも最も高い上昇率を示した。年間4000万人を超える訪日外国人観光客などの動向を最も反映した格好で、3大都市圏では東京圏9・3%、大阪圏7・3%、名古屋圏3・3%、地方圏では地方四市6・4%、地方圏その他1・1%だった。上昇幅は東京圏、大阪圏、地方圏その他で拡大したが、名古屋圏、地方四市では縮小した。
各用途とも変動幅に強弱はあるが、住宅需要の堅調さや、インバウンド需要が全国に波及していることを示した。国内外の富裕層や投資家層の動きが活発な東京圏を中心とした大都市圏や、地方都市を含めた観光地での不動産需要の高まりが地価を押し上げていることを映し出している。
住宅地/マイナスは12県に減少
都道府県別の地価変動率を見ると、住宅地では富山県が前年の横ばいからプラス(上昇)に転じ、群馬県、福井県、鳥取県が同マイナス(下落)から横ばいに転じた。
その結果、変動率がプラスの都道府県は前年の30から31に増え、同マイナスは15から12に減少した(横ばい4)。商業地では、青森県が前年のマイナスからプラスに、栃木県、群馬県、山梨県が同横ばいからプラスに転じた。変動率がプラスの都道府県は前年の34から38に増加した一方で、マイナスは10県から9県に減少した(横ばいゼロ)。
全国的に地価上昇が広がる中でも住宅地では12県、商業地でも9県で長期下落傾向が続いている。人やカネ、情報などを引き寄せる大都市と過疎と人口減少に悩む地方との格差の広がりが、地価からも浮き彫りとなった。
住宅地で上昇率が5%を超えたのは東京都(6・5%)と沖縄県(6・4%)だけだったが、都道府県庁所在地では東京23区(9・0%)福岡市(7・0%)大阪市(6・5%)千葉市(5・8%)那覇市(5・3%)の5都市。逆に下落したのは和歌山県(マイナス0・6%)、新潟県と徳島県(同0・5%)などだった。
一方、商業地の上昇率トップは東京都(12・2%)が断トツの2ケタ台で、前年(10・4%)より加速した。東京23区は前年の11・8%から13・8%と上昇幅が拡大した。逆に下落したのは島根県(マイナス0・9%)、鳥取県(同0・6%)などで、下げ止まらない状況が続いている。
銀座・山野楽器本店/1m2、6710万円/全国の最高価格地点
全国の最高価格地点は、20年連続で東京都中央区銀座4丁目の中央通り沿いの調査地点「山野楽器銀座本店」。1m2あたり6710万円で、前年比10・9%上昇した。コロナ禍後、23年から上昇に転じ、24年(3・5%上昇)、25年(8・6%上昇)と上昇幅を拡大し、坪あたり2億2000万円台に乗せた。
住宅地の最高価格地点は東京・港区の「赤坂1-14-11」で、こちらは9年連続。米国大使館やホテルオークラ東京などに近接する高台の都心型住宅地で、外国人向け高級賃貸マンションが立地する地点。1m2あたり711万円で、前年比20・5%の上昇。こちらも上昇幅は前年(10・3%)より大幅に拡大した。真ん前では旧ホテルオークラ別館跡地の再開発が進行中。
また東京圏の最大上昇変動率地点は、商業地が渋谷区の「桜丘町14-6」(1m2445万円)で29・0%、住宅地は港区の「港南3-7-23」(同226万円)で22・2%だった。
前半より後半が拡大
基準地価との共通地点、半年間の上昇率
地価公示と都道府県地価調査(毎年7月1日時点、基準地価)との共通地点(1587地点=住宅地1085地点、商業地502地点)で半年ごとの地価変動率(すべてプラス)を見ると、全体的に前半より後半の方が上昇幅は大きくなる傾向が見られた。
全国住宅地は前半、後半とも1・6%で年間3・2%だったが、3大都市圏は前半2・0%、後半2・1%で年間4・2%となった。東京圏は前半2・4%、後半2・6%で年間5・1%、大阪圏は前半1・5%、後半1・6%で年間3・2%、名古屋圏は前半0・9%、後半1・0%で年間1・9%と、いずれも後半の方が上昇幅は拡大した。
地方圏は前半1・0%、後半0・9%で年間1・9%だった。地方四市が前半1・7%、後半1・6%で年間3・4%、その他が前半0・9%、後半0・8%で年間1・7%と、後半の方が0・1ポイント縮小した。
商業地の変動率は全国が前半2・9%、後半3・0%で年間6・1%、3大都市圏は前半3・9%、後半4・3%で年間8・4%と後半の方が上昇幅は大きかった。東京圏は前半4・5%、後半5・0%で年間9・8%だった。

