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「国土数値情報」/GISデータを順次公開/交通インフラ「道路」30年ぶり更新

「国土数値情報」/GISデータを順次公開/交通インフラ「道路」30年ぶり更新

  • 2026.04.13
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 国土交通省は、国土に関する基礎的な地理空間情報である「国土数値情報」のデータを整備し、4月~5月にかけて、最新の洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域のほか、約30年ぶりの更新となる道路データなどを順次、無償公開する。不動産取引による重要事項説明、仕入れ時の災害リスク分析、商圏調査など、実務に直結する情報の鮮度が大幅に向上する。

災害リスク情報、大幅拡充
 「国土数値情報」の整備は、国内のGIS(地理情報システム)活用の基盤を支える重要事業だ。4月から順次公開されるデータセットの中で、不動産業界が特に必要となるのは「交通インフラ」と「災害リスク」の2つ。まず交通インフラでは、道路データが約30年ぶりに更新整備された。相次ぐ新規開通や道路網の再編が反映されることで、アクセシビリティ解析や開発計画の策定など、より詳細なシミュレーションが可能だ。
 災害リスクデータでは、気候変動に伴い頻発する激甚災害に対応するための最新情報が公開される。「洪水浸水想定区域」では、河川単位と1次メッシュ単位の最新データ。「多段階・雨水出水(内水)浸水想定」は、より詳細な浸水シナリオに対応。「新規整備データ」は、盛り土規制法に基づく「宅地造成等工事規制区域・特定盛土等規制区域」、谷埋め盛り土の崩壊リスクに関連する「0次谷」データが新たに追加された。
 これらのデータは、宅地建物取引業法に基づく重要事項説明の基礎資料となるだけでなく、近年需要が高まっている「ハザードマップを考慮した不動産査定」で、プロとしての根拠を裏付ける不可欠なツールとなる。
「土地利用」を読み解く
 データの公開と並行し、次年度以降に向けた整備着手についても発表した。土地利用データの更新では、AI(人工知能)による衛星画像判読技術を導入していく。広大な国土の変遷を従来の手法で追跡するには膨大な時間とコストを要していたが、AI活用によって整備スピードが飛躍的に向上するとともに、都市化の進行度や農地の転用状況など、マクロな土地利用の変化をタイムリーに把握できるようになる。27年度以降の公開を目指し、最新の鉄道データや駅別乗降客数、行政区域などの整備も同時に進む。
 国土数値情報は、1974年に国土計画策定のための資料整備として始まった。2001年のオープンデータ化以降、GISソフトの普及とともに民間利用が急増。09年度には約50万件だった年間ダウンロード数は、25年度に約265万件を見込み、約15年で5倍以上の規模に成長した。
 不動産分野での活用シーンは、例えば「可視化」では、地価公示や用途地域のデータを地図上に重ね、エリアの特性を視覚的に把握できる。また「空間解析」は、駅からの距離や災害リスク区域の重なりを計算し、物件の適正価格を算出することが可能だ。そして「将来予測」は「将来人口推計メッシュ」と組み合わせ中長期的な賃貸需要や店舗収益の予測に活用できる。
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