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UR都市機構/子育て・若者「近居割」を大幅拡充/5年間、家賃減額率20%に

  • 2026.04.20
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 都市再生機構(UR都市機構)は、子育て世帯や若者夫婦世帯の居住を支援するため親族との近居を条件に家賃を割り引く「近居割」と「近居割ワイド」のサービス内容を大幅に拡充し延長すると発表した。国の補助を受けて実施する今回の拡充では、従来の「5年間5%」だった減額率を「5年間20%」へと4倍に引き上げたほか、新たに「若者夫婦世帯」を対象に加えた。少子高齢化が進む中、世代を超えた助け合いを住まいの面から支える「近居」というスタイルを、都市居住の新たなスタンダードとして定着させていく。
 今回の拡充の特徴は、その大幅な減額率にある。対象となるのは、新たにUR賃貸住宅に入居する「子育て世帯」または「若者夫婦世帯」。
 減額を適用する期間は、入居開始可能日から5年間。この間の家賃減額率は月額の20%(減額上限4万円)と設定した。例えば、月額家賃15万円の住戸であれば、毎月3万円、年間で36万円の固定費削減につながる。所得要件は世帯所得合計が月額25万9000円以下(年収換算で3人世帯なら概ね551万円以下、4人世帯なら概ね598万円以下)と設定し、中間所得層以下の幅広い世帯をカバーする。
 これまで子育て世帯や高齢者世帯が主軸だった近居支援の枠組みに「若者夫婦世帯(夫婦のいずれかが39歳以下)」が加わった。晩婚化や未婚化の背景にある経済的不安を考慮し、将来的な子育てを見据えた若者世代に対して、親族の近くで生活を始めるための経済的インセンティブを付与した。「子育て支援」から、ライフサイクルの初期段階による「世帯形成支援」へと、制度の目的が一段階深化したといえる。
 URが提供する近居支援には、大きく分けて2つのパターンがある。まず「近居割」では、支援を必要とする世帯(子育て・高齢者など)と、それを支援する世帯の両方が「UR賃貸住宅同士」で近居を開始する場合。2つ目は「近居割ワイド」。一方の世帯がUR賃貸住宅、もう一方が「UR以外の住宅(持ち家や民間賃貸など)」に居住している場合。「近居」の定義は、半径約2キロ以内の近接した地域、または同一の団地内を指す。この柔軟な定義によって、親の持ち家の近くにあるURに子が住む、あるいはその逆のパターンなど多様な住まい方に対応している。
 不動産業界から見ると、この施策は単なる家賃補助以上の意味を持つ。第一に、団地の「多世代共生」の推進。UR賃貸住宅は建設時期によって入居者の高齢化が進んでいる団地も少なくないが、近居割によって若年層を呼び込むことで、団地内の活力を維持しコミュニティの再構築を図ることができる。
 第二に、民間賃貸市場への波及効果。国が補助金を投入して実施するこの大規模な家賃減額は、民間市場による「子育て支援型賃貸」のあり方にもつながる。申し込み受け付けは4月8日から既に全国のUR募集窓口で始まっている。UR都市機構は「人が輝く『まち』づくりに不可欠な存在でありたい」として、今後も変化する社会課題に応じた居住支援を継続していく。
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