太陽光パネル/不動産実務に潜む業法違反のリスク/「名義変更」不備で売電停止も/サポート行政書士法人 加藤柊氏に聞く
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2026.05.11
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中古住宅や収益物件の取引で、屋根上の太陽光発電システムは「当たり前」の設備となったが、その所有権移転手続きは2024年から実務環境が変化している。26年1月施行の行政書士法改正で、資格を持たない不動産事業者が申請を代行することが厳格に制限されたほか、名義変更の遅延が「認定取り消し」や「売電停止」を招くリスクを招く。サポート行政書士法人のコンサルタント加藤柊氏に太陽光設備の取り扱いを聞いた。
同法改正は、行政書士法に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加された。行政書士資格を持たない不動産事業者や太陽光設置業者が、コンサルティング料や事務手数料などの名目で報酬を得て、経済産業省への事業計画変更申請(名義変更)を代行することは、行政書士法へ抵触する可能性がある。
26年1月からは申請時に行政書士の登録番号の記載が必要になるなど、運用の厳格化・明文化が進む。「これまでサービスの一環でやっていた」という慣習が、今後は業法違反のリスクを負うことになる。
現場では「売電収入が突然止まった」という相談が少なくないという。原因の多くは、不動産登記(法務局)は完了していても、経済産業省と電力会社への名義変更が漏れていたことにある。
以前は電力会社側の手続きが先行できた時期もあったが、25年の制度変更によって、現在は「国の名義変更を先に行う」運用が原則になった。この手続きを怠ると、売電収入が旧所有者の口座に入り続けたり、電力会社にプールされたままどこも支払われないことにつながる。
そのほか、事業計画認定の変更届出は法律上の義務であり、実態と異なる状態を放置すれば、FIT(固定価格買取制度)の認定取り消しという損害を顧客に与える事にもなる。
太陽光の名義変更を円滑に進めるには、まず「建物と太陽光は別物」と認識すること。建物登記を完了しても、太陽光パネルの名義は自動的には変わらない。特に「屋根貸し」の場合など、登記簿には現れない権利関係が存在することもあり注意が必要だ。
次に手続き完了までの「タイムラグ」。移転手続きは一般的に3カ月といわれているが、実務上は6カ月程度を要するのが実態。10㌔㍗以上の事業用の場合、1月を過ぎると翌年度扱いになり、審査開始が4月以降にずれ込む「年度跨ぎの壁」が存在する。
3つ目は「書類紛失」への対応。中古物件では、旧所有者が設備IDや認定通知書を紛失しているケースが散見され、設置場所の地番や住居表示から設備を特定し、見積書発行に必要な要件をそろえるには、専門的な調査能力が求められる。
同法改正は、行政書士法に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加された。行政書士資格を持たない不動産事業者や太陽光設置業者が、コンサルティング料や事務手数料などの名目で報酬を得て、経済産業省への事業計画変更申請(名義変更)を代行することは、行政書士法へ抵触する可能性がある。
26年1月からは申請時に行政書士の登録番号の記載が必要になるなど、運用の厳格化・明文化が進む。「これまでサービスの一環でやっていた」という慣習が、今後は業法違反のリスクを負うことになる。
現場では「売電収入が突然止まった」という相談が少なくないという。原因の多くは、不動産登記(法務局)は完了していても、経済産業省と電力会社への名義変更が漏れていたことにある。
以前は電力会社側の手続きが先行できた時期もあったが、25年の制度変更によって、現在は「国の名義変更を先に行う」運用が原則になった。この手続きを怠ると、売電収入が旧所有者の口座に入り続けたり、電力会社にプールされたままどこも支払われないことにつながる。
そのほか、事業計画認定の変更届出は法律上の義務であり、実態と異なる状態を放置すれば、FIT(固定価格買取制度)の認定取り消しという損害を顧客に与える事にもなる。
太陽光の名義変更を円滑に進めるには、まず「建物と太陽光は別物」と認識すること。建物登記を完了しても、太陽光パネルの名義は自動的には変わらない。特に「屋根貸し」の場合など、登記簿には現れない権利関係が存在することもあり注意が必要だ。
次に手続き完了までの「タイムラグ」。移転手続きは一般的に3カ月といわれているが、実務上は6カ月程度を要するのが実態。10㌔㍗以上の事業用の場合、1月を過ぎると翌年度扱いになり、審査開始が4月以降にずれ込む「年度跨ぎの壁」が存在する。
3つ目は「書類紛失」への対応。中古物件では、旧所有者が設備IDや認定通知書を紛失しているケースが散見され、設置場所の地番や住居表示から設備を特定し、見積書発行に必要な要件をそろえるには、専門的な調査能力が求められる。

