住生活月間特集(4)/大手ハウスメーカー4社多様化する暮らしを提案
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2026.10.26
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大手ハウスメーカー各社は、少子化や住宅価格高騰、省エネルギー化への対応、そして多様化する顧客のライフスタイルを見据えた新商品や新デザインスタイルを相次いで発表。パナソニックホームズ、住友林業、積水ハウス、大和ハウス工業の4社が展開する最新の住まいづくりの特長と、市場背景を詳しく見ていく。
■パナソニックH/プライバシーと広がりを両立する平屋
パナソニックホームズは、5月に「プライベートコートのある平屋」を発売した。少子化や住宅価格高騰などで新築戸建て住宅は厳しい市場環境にあるなか、平屋は手堅く需要があり新築の居住専用住宅に占める割合は年々増加している。
国土交通省「建築着工統計調査」によると2025年度、新築の居住専用住宅に占める平屋(1階建て)の割合は約22・9%(26年4月30日公表のデータより)となり、直近の10年間で毎年増加を続けている(15年度は約8・0%)。同社が建築する戸建て住宅に占める平屋の割合も、20年度31%、25年度は39%に上昇した。
同社が平屋住宅購入検討層を対象に実施した調査(25年10月~11月、3年以内の平屋住宅購入意向者、25歳~64歳を対象、n=350)では、8割が「プライバシーの確保」を重視すると回答。また、人気の「木質感」に関する設問では、「木質の天井材を住まいに取り入れたい」と答えた人が約9割となった。
外からの視線を遮り安心してくつろげる「プライベートコート」として、リビングコート、バスコート、ガレージコートの3つを提案。最長約2・8メートルを可能とする軒の出の下にテラスを設け、軒天井の木調材と室内の木質天井が連続する視覚効果によって一体感を持たせ、木のぬくもりとともに広がりやゆとりを感じる空間を演出した。
その他、中庭を囲う外壁だけでなく外構の壁にも、汚れが付きにくくセルフクリーニング機能を持つ光触媒タイル「キラテック」を採用し、メンテナンスの手間を抑えながら美しさとプライバシー性能を維持する。
■住林/異素材と木・緑を融合する新デザインスタイル
住友林業は9月4日、直線的でミニマルなデザインスタイル「ISAIPLUS(イサイプラス)」の提供を開始した。「住友林業の家」の主力商品である「MyForest」や「PROUDIO」など、2階建て・3階建ての基幹商品を対象とした新たなデザインスタイル。「異素材に木や緑を融合する」をコンセプトとし、洗練されたデザインが放つ「異彩」と、同社が培ってきた木や緑の価値を「プラス」する意味を掛け合わせている。背景として、近年は住宅デザインのニーズが多様化し、無機質で洗練されたインテリアや外観への関心が高まっていることがある。「木」をアクセントとして取り入れることで、無機質な素材や色調の魅力を引き立てる新たな可能性を見出した。
特徴として第1に、グレーやニュートラルカラーの無彩色・無機質な素材を基調とした空間に、「木」や「緑」を効果的に取り入れるデザインがあげられる。
第2に、外壁にアースサンドコート(同社オリジナルの外壁吹付材。異なる2色を重ねて吹き付け、コテ仕上げとすることで地層を思わせる質感と深みを表現する)や素材感のあるタイルを採用し、落ち着いた色合いで重厚感のある外観に仕上げる。屋根には高さを抑えられるシート防水(防水シートを用いた屋根工法。屋根の高さを抑えることで、高い天井による開放的な住空間の実現や太陽光パネルの搭載を容易にする)も採用した。
第3に、ウッドチェンジの推進。木造建築は鉄骨造やRC造と比べて建てるときのCO2量(エンボディドカーボン)が少なく、木材は炭素を長期にわたり固定するため、無機質で洗練された意匠性と木造住宅ならではの環境配慮を両立させる。
■積水ハ/吹き抜け・大開口と断熱等級6を鉄骨と木造住宅に
積水ハウスは、上下階に広がる立体的な大空間によって家族のつながりを育む、「吹き抜けのある『ファミリースイート』」を4月27日から発売した。鉄骨と木造戸建て住宅で展開する。
「ファミリースイート」は家族の集まるリビングに仕切りがない大空間を提案する。2018年から販売を開始し、これまでに累計約3万4000棟を提供、25年度の年間採用比率は約66%となる。
同社の総合住宅研究所の調査(健康と住まいに関する全国調査、25年、n=4388)によると、家族のコミュニケーション(会話・対話)のしやすさで、「吹き抜けのない一般的な間取りの家」と比べて「吹き抜けのある『ファミリースイート』」では「非常に満足」のスコアは約20ポイント高い57・9%となる(▽吹き抜け無・ファミリースイート無は38・2%、▽吹き抜け有・同無は40・6%、▽吹き抜け無・同有は50・9%)ことが分かっている。
今回の新提案(吹き抜け+ファミリースイート)では、鉄骨戸建て住宅で最大幅約6メートル×6メートルの吹き抜け空間と大空間、大開口を備え、独自の高強度「ダイナミックビーム」をはじめとした構造設計によって柱や仕切りがない圧倒的な大空間を可能にした。
また、最大5メートル幅の天井高サッシによって景色が広がる大開口を実現するととともに、超高断熱アルミ樹脂複合サッシの採用や断熱仕様、吹き抜け大空間・大開口を実現しながら断熱等級6に対応。冷暖房効率が向上し、年間を通して室内温度が安定する快適な住環境を提供していく。
■大和ハ/ベースプラン200種類「GRAN SESSION」を展開
大和ハウス工業は10月1日、木造戸建て住宅新商品「GRAN SESSION(グランセッション)」を発売した。
構造は木造軸組工法(平屋建て・2階建て)で、販売エリアは茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県。
販売目標は年間500棟、建物本体価格の試算プラン(160m2)は約4413万円(税抜)。
商品名の「GRAN」は木造ならではの上質さや木のぬくもりを表し、「SESSION」にはデザインや性能、暮らしが調和する住まいや顧客との対話を通じて住まいづくりを進めていくという意味を込めた。多彩なベースプラン(200種類)をもとにしている。
対話型カスタム住宅「セッションオーダー」(顧客の想いや暮らしに寄り添う住まいづくり)という新たなカテゴリーとして展開していく。
同商品の特徴はまず、建物の内側と外側の両面に断熱材を施工する同社独自の「内外(うちそと)ダブル断熱」を採用し、断熱等級6を標準仕様とした。
業界最高水準の温度交換効率(84%~86%)を有する熱交換型第一種換気システムを標準で採用。また、スギやヒノキなどの国産材を使用した4寸角の柱と梁を標準採用することで強度や耐久性に配慮した。
第2に、深い陰影と重厚感を生み出す「深彫り外壁」を採用し、周囲からの視線を遮りながら外の心地よさを招き入れる空間「そとヒュッゲ」(デンマーク語で、「心地よい時間や空間」「ほっとくつろげる幸せな雰囲気」を意味する言葉)を提案している。天井高2・6メートルを標準仕様とし、付属棟を2カ所まで設けられるなど柔軟な拡張性を持つ。
第3に「挽板フロア」「突板化粧天井」「突板ドア」などに木質素材を生かした仕様を採用し、木のぬくもりを感じる住空間を提案する。
各社は省エネルギー性能や断熱性の高度化(断熱等級6など)を標準化しつつ、中庭や異素材の融合、吹き抜けによる家族のつながり、対話を通じたカスタムオーダーなど、それぞれが独自の強みを生かした提案を強化している。
■パナソニックH/プライバシーと広がりを両立する平屋
パナソニックホームズは、5月に「プライベートコートのある平屋」を発売した。少子化や住宅価格高騰などで新築戸建て住宅は厳しい市場環境にあるなか、平屋は手堅く需要があり新築の居住専用住宅に占める割合は年々増加している。
国土交通省「建築着工統計調査」によると2025年度、新築の居住専用住宅に占める平屋(1階建て)の割合は約22・9%(26年4月30日公表のデータより)となり、直近の10年間で毎年増加を続けている(15年度は約8・0%)。同社が建築する戸建て住宅に占める平屋の割合も、20年度31%、25年度は39%に上昇した。
同社が平屋住宅購入検討層を対象に実施した調査(25年10月~11月、3年以内の平屋住宅購入意向者、25歳~64歳を対象、n=350)では、8割が「プライバシーの確保」を重視すると回答。また、人気の「木質感」に関する設問では、「木質の天井材を住まいに取り入れたい」と答えた人が約9割となった。
外からの視線を遮り安心してくつろげる「プライベートコート」として、リビングコート、バスコート、ガレージコートの3つを提案。最長約2・8メートルを可能とする軒の出の下にテラスを設け、軒天井の木調材と室内の木質天井が連続する視覚効果によって一体感を持たせ、木のぬくもりとともに広がりやゆとりを感じる空間を演出した。
その他、中庭を囲う外壁だけでなく外構の壁にも、汚れが付きにくくセルフクリーニング機能を持つ光触媒タイル「キラテック」を採用し、メンテナンスの手間を抑えながら美しさとプライバシー性能を維持する。
■住林/異素材と木・緑を融合する新デザインスタイル
住友林業は9月4日、直線的でミニマルなデザインスタイル「ISAIPLUS(イサイプラス)」の提供を開始した。「住友林業の家」の主力商品である「MyForest」や「PROUDIO」など、2階建て・3階建ての基幹商品を対象とした新たなデザインスタイル。「異素材に木や緑を融合する」をコンセプトとし、洗練されたデザインが放つ「異彩」と、同社が培ってきた木や緑の価値を「プラス」する意味を掛け合わせている。背景として、近年は住宅デザインのニーズが多様化し、無機質で洗練されたインテリアや外観への関心が高まっていることがある。「木」をアクセントとして取り入れることで、無機質な素材や色調の魅力を引き立てる新たな可能性を見出した。
特徴として第1に、グレーやニュートラルカラーの無彩色・無機質な素材を基調とした空間に、「木」や「緑」を効果的に取り入れるデザインがあげられる。
第2に、外壁にアースサンドコート(同社オリジナルの外壁吹付材。異なる2色を重ねて吹き付け、コテ仕上げとすることで地層を思わせる質感と深みを表現する)や素材感のあるタイルを採用し、落ち着いた色合いで重厚感のある外観に仕上げる。屋根には高さを抑えられるシート防水(防水シートを用いた屋根工法。屋根の高さを抑えることで、高い天井による開放的な住空間の実現や太陽光パネルの搭載を容易にする)も採用した。
第3に、ウッドチェンジの推進。木造建築は鉄骨造やRC造と比べて建てるときのCO2量(エンボディドカーボン)が少なく、木材は炭素を長期にわたり固定するため、無機質で洗練された意匠性と木造住宅ならではの環境配慮を両立させる。
■積水ハ/吹き抜け・大開口と断熱等級6を鉄骨と木造住宅に
積水ハウスは、上下階に広がる立体的な大空間によって家族のつながりを育む、「吹き抜けのある『ファミリースイート』」を4月27日から発売した。鉄骨と木造戸建て住宅で展開する。
「ファミリースイート」は家族の集まるリビングに仕切りがない大空間を提案する。2018年から販売を開始し、これまでに累計約3万4000棟を提供、25年度の年間採用比率は約66%となる。
同社の総合住宅研究所の調査(健康と住まいに関する全国調査、25年、n=4388)によると、家族のコミュニケーション(会話・対話)のしやすさで、「吹き抜けのない一般的な間取りの家」と比べて「吹き抜けのある『ファミリースイート』」では「非常に満足」のスコアは約20ポイント高い57・9%となる(▽吹き抜け無・ファミリースイート無は38・2%、▽吹き抜け有・同無は40・6%、▽吹き抜け無・同有は50・9%)ことが分かっている。
今回の新提案(吹き抜け+ファミリースイート)では、鉄骨戸建て住宅で最大幅約6メートル×6メートルの吹き抜け空間と大空間、大開口を備え、独自の高強度「ダイナミックビーム」をはじめとした構造設計によって柱や仕切りがない圧倒的な大空間を可能にした。
また、最大5メートル幅の天井高サッシによって景色が広がる大開口を実現するととともに、超高断熱アルミ樹脂複合サッシの採用や断熱仕様、吹き抜け大空間・大開口を実現しながら断熱等級6に対応。冷暖房効率が向上し、年間を通して室内温度が安定する快適な住環境を提供していく。
■大和ハ/ベースプラン200種類「GRAN SESSION」を展開
大和ハウス工業は10月1日、木造戸建て住宅新商品「GRAN SESSION(グランセッション)」を発売した。
構造は木造軸組工法(平屋建て・2階建て)で、販売エリアは茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県。
販売目標は年間500棟、建物本体価格の試算プラン(160m2)は約4413万円(税抜)。
商品名の「GRAN」は木造ならではの上質さや木のぬくもりを表し、「SESSION」にはデザインや性能、暮らしが調和する住まいや顧客との対話を通じて住まいづくりを進めていくという意味を込めた。多彩なベースプラン(200種類)をもとにしている。
対話型カスタム住宅「セッションオーダー」(顧客の想いや暮らしに寄り添う住まいづくり)という新たなカテゴリーとして展開していく。
同商品の特徴はまず、建物の内側と外側の両面に断熱材を施工する同社独自の「内外(うちそと)ダブル断熱」を採用し、断熱等級6を標準仕様とした。
業界最高水準の温度交換効率(84%~86%)を有する熱交換型第一種換気システムを標準で採用。また、スギやヒノキなどの国産材を使用した4寸角の柱と梁を標準採用することで強度や耐久性に配慮した。
第2に、深い陰影と重厚感を生み出す「深彫り外壁」を採用し、周囲からの視線を遮りながら外の心地よさを招き入れる空間「そとヒュッゲ」(デンマーク語で、「心地よい時間や空間」「ほっとくつろげる幸せな雰囲気」を意味する言葉)を提案している。天井高2・6メートルを標準仕様とし、付属棟を2カ所まで設けられるなど柔軟な拡張性を持つ。
第3に「挽板フロア」「突板化粧天井」「突板ドア」などに木質素材を生かした仕様を採用し、木のぬくもりを感じる住空間を提案する。
各社は省エネルギー性能や断熱性の高度化(断熱等級6など)を標準化しつつ、中庭や異素材の融合、吹き抜けによる家族のつながり、対話を通じたカスタムオーダーなど、それぞれが独自の強みを生かした提案を強化している。

