S&P/JREの長期格付けアウトルックを「ネガティブ」に変更
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2010.03.24
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スタンダード・アンド・プアーズは23日、ジャパンリアルエステイト投資法(JRE)の長期格付けに対するアウトルックを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。変更の理由は、事業環境の厳しさから賃貸収入に下方圧力がかかっており、有利子負債比率が幾分高い水準で推移するなど収益性や財務関連指標がやや弱含んでいる点などを挙げた。
JREは、不動産市況が底に近づきつつあるとの認識のもと、外部成長(物件取得)に軸足を移していく方針であるが、現状の不動産市況を踏まえ、資金調達環境によっては従来の保守的な財務基盤の回復には一定の時間がかかる可能性を指摘。ポートフォリオの含み益も減少するとみている。
JREは、総資産有利子負債比率を巡航ベースで30%台を目安に維持する財務方針を明らかにしているが、資本市場低迷の影響で同比率は従来に比べ幾分高い水準で推移。09年9月期末の有利子負債比率(保証金を含む有利子負債/『有利子負債+純資産』)は約41.9%。昨年12月に総額 約267億円の増資を実施したが、資本市場からの調達額減少や物件取得によって10年3月期末の同比率は44%程度で着地すると推定した。
ただ、当面の信用力は、JREの高い事業地位と質の高いポートフォリオからの安定したキャッシュフロー、高い財務の柔軟性によって下支えされるとみられ、S&PはJREの長期格付けを「ダブルAマイナス」、短期格付けを「A-1プラス」とそれぞれ据え置いた。
10年2月末時点、東京23区を中心に全国に55件のオフィス物件を保有しており、総取得価格は約6206億円にのぼる。
JREは、不動産市況が底に近づきつつあるとの認識のもと、外部成長(物件取得)に軸足を移していく方針であるが、現状の不動産市況を踏まえ、資金調達環境によっては従来の保守的な財務基盤の回復には一定の時間がかかる可能性を指摘。ポートフォリオの含み益も減少するとみている。
JREは、総資産有利子負債比率を巡航ベースで30%台を目安に維持する財務方針を明らかにしているが、資本市場低迷の影響で同比率は従来に比べ幾分高い水準で推移。09年9月期末の有利子負債比率(保証金を含む有利子負債/『有利子負債+純資産』)は約41.9%。昨年12月に総額 約267億円の増資を実施したが、資本市場からの調達額減少や物件取得によって10年3月期末の同比率は44%程度で着地すると推定した。
ただ、当面の信用力は、JREの高い事業地位と質の高いポートフォリオからの安定したキャッシュフロー、高い財務の柔軟性によって下支えされるとみられ、S&PはJREの長期格付けを「ダブルAマイナス」、短期格付けを「A-1プラス」とそれぞれ据え置いた。
10年2月末時点、東京23区を中心に全国に55件のオフィス物件を保有しており、総取得価格は約6206億円にのぼる。