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東京カンテイ/宮城県の全分譲マンション調査、震災被害なしは50.5%

  • 2012.05.08
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 東京カンテイは5月8日、東日本大震災の直撃を受けた宮城県の分譲マンション被害状況をまとめた。独自に全1460棟を目視調査したもので、50.5%の738棟が被害なしだった。建て替えが必要な大破は旧耐震物件の1棟のみで、残りは大規模補強・補修が必要な中破で15棟(1.0%)、柱や耐力壁の損傷が軽微でクラックが生じるなどの小破が175棟(12.0%)だった。



 ただ、中破判定15棟のうち、12棟が新耐震だったことを受け、耐震性の違いよりも地盤の状況や土地の形状などが被害の度合を決定付けたと同社では見ている。中破認定の中には、耐力壁にX字の深いひびが入り鉄筋が剥き出したマンションもあった。



 一方、免震・制震を導入したマンション(36棟)が地震に強いこともあらためてわかった。制震での建物被災はゼロ。免震は87.9%が被災を受けず、残り12.1%(4棟)が被災区分で軽微としたが、タイル剥離などで実質の被災はなかったと判断できるという。免震や制震マンションは大手デベロッパーなどが手掛ける大規模で目立つが、8階建ての中型マンションも1棟採用していた。



 大破認定したのは「サニーハイツ」(宮城野区・1976年竣工、14階建て)。杭基礎に破壊が生じ、余震もあって建物の傾きが拡大していた。同マンションは区分所有者全員の合意で取り壊し清算することが決まっている。
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