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「福利厚生の再編トレンド」レポート/企業の住宅支援「再編」へ/三菱UFJ信託

「福利厚生の再編トレンド」レポート/企業の住宅支援「再編」へ/三菱UFJ信託

  • 2026.03.30
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保有寮・社宅(縮小時・拡大時)の家賃補助と借り上げの動向
出所:三菱UFJ信託銀行 人事・退給一体サーベイより作成

 三菱UFJ信託銀行は「福利厚生の再編トレンド」をテーマとした不動産マーケットリサーチレポートを発行した。同社のアンケート調査を基に、企業の福利厚生制度の動向を指数化(DI)して分析。長年、福利厚生の主役だった住宅支援制度が、単純な縮小・拡大傾向だけではなく、時代に合わせた多様な形態へ再編されている実態が浮き彫りとなった。
 調査によると、福利厚生全体では休暇制度やテレワーク、資産形成などの新設・拡大が目立つ半面、住宅支援は廃止・縮小の回答が上回った。詳細を見ると「一律の削減」ではない。再編を促す主な要因を3つを挙げている。第1に「従業員ニーズと働き方の変化」だ。共働き世帯や単身者の増加によって、従来の寮・社宅といった画一的な支援と実際の居住ニーズにミスマッチが生じている。
 第2に「制度の調整容易性」。保有型の寮・社宅は固定費や運用負荷が重く、社会情勢に合わせた柔軟な変更が難しい。第3は「コスト」の可視化だ。維持管理費や市場賃料との比較が容易なため、費用対効果の観点から見直しの対象になりやすい。
 住宅支援の内訳を見ると、寮や社宅は適用範囲を絞る一方で、給付水準を維持・引き上げる「選択と集中」の動きが見られる。これに対し、家賃補助や持家補助は適用範囲・水準ともに拡大傾向にあり、制度全体の「調整弁」として機能している。物件を自社で保有・管理するリスクを避けつつ、手当てや補助といった柔軟な手段へ原資を振り向ける「置き換え」が進んでいる。
 見直しの目的別では採用や離職防止を重視する企業ほど、ハード(物件)への関与を減らし手当てなどの制度系に厚みを持たせる傾向が強い。レポートでは、今後の住宅支援は「増減の二択」ではなく、目的を明確にした設計問題であると指摘。対象を絞る「選択と集中」、形態を変える「置き換え」、原資を他制度へ回す「再配分」の三つの見直しの方向性が同調査で見えてきたという。
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