物件選定、「電力確保」が最優先/JLLがDC市場を分析
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2026.04.06
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ジョーンズラングラサール(JLL日本、東京都千代田区、河西利信社長)は、世界のデータセンター(DC)市場を分析した報告書「データセンター グローバルアウトルック2026年」を取りまとめた。AIの普及を背景に、世界のDCキャパシティ(容量)は2030年までに現在の約2倍に達するという。市場は3兆米㌦規模の「超巨額投資フェーズ(スーパーサイク)」に突入し、不動産価値だけでも新たに1・2兆米㌦が創出されると予測している。
報告書によると、世界のDC市場は30年にかけて年平均14%のペースで成長を続け、26年から30年の5年間で新たに約100ギカ㍗分の施設が稼働する。総キャパシティは現在の倍にあたる200ギカ㍗に達すると予測。この急成長を主導するのは「ハイパースケーラー」と呼ばれる巨大クラウド事業者で、自社開発と賃貸借を組み合わせた戦略で市場をけん引し続ける。
一方で、急速な拡大は深刻な電力不足という壁に直面している。物件選定の基準は従来の「立地やコスト」から「電力供給の可否」へと移行した。送電網への負荷抑制に向けた「エネルギー変革」が不可欠となり、電力確保ができない用地は好立地であっても「開発不可」として見捨てられるリスクが高まっている。
AI利用も転換点を迎える。25年現在、AIがDC作業に占める割合は25%程度で、その多くはAIモデルの「学習」用となる。27年には実際のサービス提供にあたる「推論」モデルの需要が学習用を追い抜いていく。
推論モデルの普及は、サーバーラック1台あたりの電力密度を高め従来の空冷方式では対応しきれず、新設施設の8割で液体冷却システムの導入が必要になると予測している。
将来のアップグレードが可能な「拡張性と柔軟性」を備えた設計が、今後の物件価値を左右する最重要事項となる。需給バランスは世界全体の平均稼働率が97%という高水準に達し、貸し手が圧倒的な主導権を握る「売り手市場」が続く。
テナント側にとっては、サプライチェーンの混乱による工期遅延も深刻な課題となっている。25年には新規プロジェクトの半数以上が遅延。対策として、竣工前の予約契約(プレリース)の検討や工期短縮に寄与するモジュール型・コンテナ型施設の活用が有効な手段となる。
そのほか巨額の資金需要に対するファイナンスの手法も変容している。
従来の銀行融資に依存するモデルは限界を迎えつつあり、資産担保証券(ABS)や商業不動産ローン担保証券(CMBS)など証券化スキームの活用が不可欠。26年の組成額は世界で500億米㌦に達すると見込む。
報告書によると、世界のDC市場は30年にかけて年平均14%のペースで成長を続け、26年から30年の5年間で新たに約100ギカ㍗分の施設が稼働する。総キャパシティは現在の倍にあたる200ギカ㍗に達すると予測。この急成長を主導するのは「ハイパースケーラー」と呼ばれる巨大クラウド事業者で、自社開発と賃貸借を組み合わせた戦略で市場をけん引し続ける。
一方で、急速な拡大は深刻な電力不足という壁に直面している。物件選定の基準は従来の「立地やコスト」から「電力供給の可否」へと移行した。送電網への負荷抑制に向けた「エネルギー変革」が不可欠となり、電力確保ができない用地は好立地であっても「開発不可」として見捨てられるリスクが高まっている。
AI利用も転換点を迎える。25年現在、AIがDC作業に占める割合は25%程度で、その多くはAIモデルの「学習」用となる。27年には実際のサービス提供にあたる「推論」モデルの需要が学習用を追い抜いていく。
推論モデルの普及は、サーバーラック1台あたりの電力密度を高め従来の空冷方式では対応しきれず、新設施設の8割で液体冷却システムの導入が必要になると予測している。
将来のアップグレードが可能な「拡張性と柔軟性」を備えた設計が、今後の物件価値を左右する最重要事項となる。需給バランスは世界全体の平均稼働率が97%という高水準に達し、貸し手が圧倒的な主導権を握る「売り手市場」が続く。
テナント側にとっては、サプライチェーンの混乱による工期遅延も深刻な課題となっている。25年には新規プロジェクトの半数以上が遅延。対策として、竣工前の予約契約(プレリース)の検討や工期短縮に寄与するモジュール型・コンテナ型施設の活用が有効な手段となる。
そのほか巨額の資金需要に対するファイナンスの手法も変容している。
従来の銀行融資に依存するモデルは限界を迎えつつあり、資産担保証券(ABS)や商業不動産ローン担保証券(CMBS)など証券化スキームの活用が不可欠。26年の組成額は世界で500億米㌦に達すると見込む。

