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10年で100団地、10万戸形成へ/「こどもつながるUR」が始動/子育て支援を経営の柱に

10年で100団地、10万戸形成へ/「こどもつながるUR」が始動/子育て支援を経営の柱に

  • 2026.04.06
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子育てしやすいUR団地へ

 都市再生機構(UR都市機構)は3月30日、子育てしやすい住環境の充実を目指す新事業「こどもつながるUR」を展開すると発表した。今後10年間で全国100団地、約10万戸を対象にハード・ソフト両面から子育て世帯をバックアップする。
 同機構はこれまで、団地を地域医療福祉の拠点とする高齢者向けの施策に注力してきたが、今後は「多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まい・まち(ミクストコミュニティ)」の実現に向け、若年・子育て世帯への支援を経営のもう1つの柱に据える。
 今回の決定は、3月27日に閣議決定された新たな「住生活基本計画(全国計画)」を受けたもの。同計画では、UR賃貸住宅によって子育て世帯が利用しやすい共用空間の整備や優先入居の推進などが明記された。
 UR賃貸住宅はもともと、豊かな屋外空間や集会所、保育園などの付帯施設を備え民間マンションに比べて子育てに適したポテンシャルが高いとされる。新事業では、この既存の強みを深化させ魅力ある団地づくりを加速させる。
 「こどもつながるUR」として認定される団地では、4施策を総合的に実施していく。まず「魅力ある共用空間の拡充」として、子どもが安心して遊べる屋外広場、雨の日でも交流できる屋内キッズスペースの整備。次に「地域ネットワークの充実」。親子の集いの場(子育てサロンなど)の提供や子どもの居場所づくりの支援を行う。
 3つ目は「優先入居等の支援」。子育て世帯が希望の住戸に入居しやすくなる制度の運用を進める。4つ目に「地方公共団体との連携」を掲げ、自治体の子育て支援事業と連携し団地内外の垣根を低くする体制を構築していく。これら全ての要件を満たす団地を今後10年間で100カ所にまで広げる計画を進める。
 また、コミュニティ形成支援活動の統一ロゴ「DANCHIつながるーむ」も発表した。26年度から広報物やイベントで順次使用され、このロゴには団地という閉じた空間ではなく、地域に開かれた交流の場を創出するという決意が込められている。事業メッセージ「ゆるやかに、くらしつながる。」を体現し、世代を超えたウェルビーイング(心身の充足)の実現を目指すシンボルとなる。
 この施策がもたらす周辺市場への波及効果では、URが「子育ての拠点」としてブランド化に成功すれば、周辺の民間賃貸物件や分譲マンションの需要層にも影響を与える可能性がある。特に、商店街のリノベーションや実証実験を通じて団地が再生される事例(千葉市の花見川団地など)は、住宅提供を超えた「エリアマネジメント」の手本となっている。
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