「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」取り組み強化へ改定/「防災まちづくり」推進/不動産開発や共同住宅対策も/壊滅的な被害を回避
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2026.06.15
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「災害に強い首都『東京』に向けた連絡会議」(国土交通省、内閣府、東京都で構成)は、能登半島地震の教訓や近年の社会情勢の変化などを踏まえ、「災害に強い首都「東京」形成ビジョン」を改定し、その改定版を公表した。首都「東京」のゼロメートル地帯を流れる荒川や江戸川では、2024年度に長期的な河川のあり方などを示す「河川整備基本方針」を気候変動に伴って見直し、降雨量の増加や海面上昇に対する備えを推進してきた。計画規模を超えるような大規模水害はいつ発生してもおかしくない状況だが、これにどうに対応するかだ。
「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」は全体像で、大規模災害による壊滅的な被害の発生を回避し、建設労働人口の減少が進む中、早期復旧・復興を図るための取り組みを示した。具体的には、複合災害対策の追加や水害対策・地震対策を強化し、防災・減災DXの推進、適切な避難行動支援、効率化・迅速化を進め、災害に強い首都「東京」(防災まちづくり)の目標像の達成を目指すものだ。
■東部ゼロメートル地帯/江東5区の風水害リスク
東京の東部ゼロメートル地帯の江東5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)は大規模水害が発生すると、ほとんどの地域が水没し人口の約9割以上の250万人に影響が及ぶ。いったん浸水すると、浸水継続時間は2週間以上とも想定されている。同地帯には地震時に液状化の原因となる軟弱地盤が厚く堆積し、気候変動による降雨量増加や海面上昇による一層の災害リスクの高まりに直面している。
切迫する大規模地震に関しては、国の地震調査研究推進本部では今後30年以内に70%の確率で、南関東地域においてマグニチュード(M)7クラスの地震が発生すると予測。改定された都の被害想定(東京都防災会議が22年に発表した「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」)では、首都直下地震等によって甚大な被害が生じることが想定されている。
24年8月には、宮崎県沖の日向灘でM7・1の地震が発生し、運用開始後初めて「南海トラフ地震臨時情報」が気象庁から発表された。「南海トラフ地震」の今後30年以内の発生確率は60~90%程度以上とされている。
首都東京での大規模災害時の被害の特徴として、東京圏には中枢機能(政治・行政・経済)が集積していることが挙げられる。大規模災害時に中枢機能を確保できなければ、国内全体の国民生活・経済活動、海外にも大きな影響を及ぼす。
東京の住まい方の特徴としては、都内では約900万人の都民がマンションなどの共同住宅に居住しているため、在宅避難しやすくするための備蓄やエレベーターの早期復旧が必要とされる。また、建設労働人口の減少等による災害対応能力の低下に対しては、防災対策強化・早期復旧(経済活動回復)に向けたDX技術の活用・推進の必要性が生じている。
具体的な首都「東京」を取り巻く状況・課題を踏まえたビジョン改定のポイントと主要施策は次の通り。
(1)水害対策の強化
「気候変動への対応・流域治水の推進」を新規項目として追加し「高台まちづくりの推進」「復旧・復興の迅速化」「避難体制の強化」の取り組みを強化・推進する。
(1)気候変動への対応・流域治水の推進(新規項目)=気候変動を踏まえた治水計画への見直し、あらゆる関係者が協働した流域治水の取り組みの加速化・深化。
(2)高台まちづくりの推進=計画策定による誘導、新規モデル地区の高台まちづくりの検討・推進、高台まちづくりの段階的整備目標を整理。
(3)復旧・復興の迅速化=排水対策の強化、防災対策(復旧・復興の迅速化)に資する地籍調査の推進。
(4)避難体制等の強化=広域避難の更なる実効性の確保、大規模地下街等の避難誘導など。
(2)地震対策の強化
「市街地の不燃化・木密対策」を強化し「電柱がない安全・安心なまちの実現」「緊急輸送道路等の強靱化・早期交通確保」「上下水道インフラの機能確保」「マンション防災の推進」を新規項目として追加する。
(1)市街地の不燃化・木密対策=防災都市づくりの地域指定・建築物の不燃化等の取り組み推進、総合的な地域防災力の向上など。
(2)電柱がない安全・安心なまちの実現(新規項目)=緊急輸送道路の無電柱化の推進・開発に併せた無電柱化の推進。
(3)緊急輸送道路の強靱化・早期交通確保(新規項目)=緊急輸送道路の無電柱化の推進、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化の促進、道路啓開(八方向作戦)の実効性の向上、河川防災施設の活用による早期復旧・防災拠点の整備に向けた取り組み推進。
(4)上下水道インフラの機能確保(新規項目)=上下水道施設の地震対策の推進。
(5)マンション防災の推進(新規項目)=マンションの耐震化促進・マンションの在宅避難推進にかかわる取り組み。
(3)複合災害対策(すべて新規項目)
(1)適切な避難行動支援=適切な避難行動支援(被災状況を踏まえた避難先やルート情報の随時発信強化など)。
(2)被災状況の早期把握(DX推進)=デジタル技術活用による被局状況の早期把握、先発災害により増大したリスク把握、安全度評価の確立。
(3)先発災害発生後の復旧・復興の迅速化(DX推進)=生産性向上(建設業によるデジタル化・オートメーション化)。
(4)都市の事前復興の取り組み推進=復興まちづくりに向けた事前準備の取り組み推進、防災対策(復旧・復興の迅速化)に資する地籍調査の推進。
「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」は全体像で、大規模災害による壊滅的な被害の発生を回避し、建設労働人口の減少が進む中、早期復旧・復興を図るための取り組みを示した。具体的には、複合災害対策の追加や水害対策・地震対策を強化し、防災・減災DXの推進、適切な避難行動支援、効率化・迅速化を進め、災害に強い首都「東京」(防災まちづくり)の目標像の達成を目指すものだ。
■東部ゼロメートル地帯/江東5区の風水害リスク
東京の東部ゼロメートル地帯の江東5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)は大規模水害が発生すると、ほとんどの地域が水没し人口の約9割以上の250万人に影響が及ぶ。いったん浸水すると、浸水継続時間は2週間以上とも想定されている。同地帯には地震時に液状化の原因となる軟弱地盤が厚く堆積し、気候変動による降雨量増加や海面上昇による一層の災害リスクの高まりに直面している。
切迫する大規模地震に関しては、国の地震調査研究推進本部では今後30年以内に70%の確率で、南関東地域においてマグニチュード(M)7クラスの地震が発生すると予測。改定された都の被害想定(東京都防災会議が22年に発表した「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」)では、首都直下地震等によって甚大な被害が生じることが想定されている。
24年8月には、宮崎県沖の日向灘でM7・1の地震が発生し、運用開始後初めて「南海トラフ地震臨時情報」が気象庁から発表された。「南海トラフ地震」の今後30年以内の発生確率は60~90%程度以上とされている。
首都東京での大規模災害時の被害の特徴として、東京圏には中枢機能(政治・行政・経済)が集積していることが挙げられる。大規模災害時に中枢機能を確保できなければ、国内全体の国民生活・経済活動、海外にも大きな影響を及ぼす。
東京の住まい方の特徴としては、都内では約900万人の都民がマンションなどの共同住宅に居住しているため、在宅避難しやすくするための備蓄やエレベーターの早期復旧が必要とされる。また、建設労働人口の減少等による災害対応能力の低下に対しては、防災対策強化・早期復旧(経済活動回復)に向けたDX技術の活用・推進の必要性が生じている。
具体的な首都「東京」を取り巻く状況・課題を踏まえたビジョン改定のポイントと主要施策は次の通り。
(1)水害対策の強化
「気候変動への対応・流域治水の推進」を新規項目として追加し「高台まちづくりの推進」「復旧・復興の迅速化」「避難体制の強化」の取り組みを強化・推進する。
(1)気候変動への対応・流域治水の推進(新規項目)=気候変動を踏まえた治水計画への見直し、あらゆる関係者が協働した流域治水の取り組みの加速化・深化。
(2)高台まちづくりの推進=計画策定による誘導、新規モデル地区の高台まちづくりの検討・推進、高台まちづくりの段階的整備目標を整理。
(3)復旧・復興の迅速化=排水対策の強化、防災対策(復旧・復興の迅速化)に資する地籍調査の推進。
(4)避難体制等の強化=広域避難の更なる実効性の確保、大規模地下街等の避難誘導など。
(2)地震対策の強化
「市街地の不燃化・木密対策」を強化し「電柱がない安全・安心なまちの実現」「緊急輸送道路等の強靱化・早期交通確保」「上下水道インフラの機能確保」「マンション防災の推進」を新規項目として追加する。
(1)市街地の不燃化・木密対策=防災都市づくりの地域指定・建築物の不燃化等の取り組み推進、総合的な地域防災力の向上など。
(2)電柱がない安全・安心なまちの実現(新規項目)=緊急輸送道路の無電柱化の推進・開発に併せた無電柱化の推進。
(3)緊急輸送道路の強靱化・早期交通確保(新規項目)=緊急輸送道路の無電柱化の推進、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化の促進、道路啓開(八方向作戦)の実効性の向上、河川防災施設の活用による早期復旧・防災拠点の整備に向けた取り組み推進。
(4)上下水道インフラの機能確保(新規項目)=上下水道施設の地震対策の推進。
(5)マンション防災の推進(新規項目)=マンションの耐震化促進・マンションの在宅避難推進にかかわる取り組み。
(3)複合災害対策(すべて新規項目)
(1)適切な避難行動支援=適切な避難行動支援(被災状況を踏まえた避難先やルート情報の随時発信強化など)。
(2)被災状況の早期把握(DX推進)=デジタル技術活用による被局状況の早期把握、先発災害により増大したリスク把握、安全度評価の確立。
(3)先発災害発生後の復旧・復興の迅速化(DX推進)=生産性向上(建設業によるデジタル化・オートメーション化)。
(4)都市の事前復興の取り組み推進=復興まちづくりに向けた事前準備の取り組み推進、防災対策(復旧・復興の迅速化)に資する地籍調査の推進。

